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 江戸時代から戦前にかけて京都で行われた宮廷儀式の資料などを集めた企画展「近世京都の宮廷文化」が京セラ美術館(伏見区)と、城南宮(同)の斎館で開かれている。代々の天皇の即位式の様子を描いた図など、計約60点を展示している。

 京セラ美術館で展示する「東山天皇御即位図屛風(びょうぶ)」(個人蔵)は、江戸中期の東山天皇(1675~1710)が、貞享4(1687)年に即位した際の行事を描いている。装束や道具、見物の民衆なども細かく描かれ、当時の様子を伝える貴重な作品だ。実行委員長の所功・京都産業大名誉教授は「歴代の天皇が即位した地、京都の人々が、その儀式を支えてきたことも知ってほしい」と話す。

 京セラ美術館の展示は11月13日まで午前10時~午後5時。城南宮の展示は10月23日まで午前9時~午後4時半。無料。