日中経済協会 中国に鉄鋼製品など過剰生産の解消求める

中国を訪れている日中経済協会の訪問団は、張高麗副首相と会談し、中国で過剰に生産された鉄鋼製品などが各国に悪影響を及ぼしている問題を解消するよう求めたのに対し、張副首相は着実に改革を進める考えを示しました。
経団連の榊原会長や日本商工会議所の三村会頭ら過去最大規模の200人余りが参加する日中経済協会の訪問団は、21日北京の人民大会堂を訪れ、張副首相と会談しました。
この中で日本からは中国で過剰に生産された鉄鋼製品などが大量に安値で輸出され、日本の鉄鋼メーカーをはじめ、世界各国に深刻な打撃を与えているとして、生産能力の削減などを急ぐよう求めました。
これに対し、張副首相は「日本の鉄鋼メーカーが業界再編などによって過剰生産の問題を克服してきた過去の教訓から学びたい。今後、厳しいチャレンジになるが、構造改革の実行を徹底したい」と述べ、過剰な生産設備の解消に向けて改革を進める考えを示しました。
会談のあと、経団連の榊原会長は記者団に対し「張副首相は鉄鋼や石炭の過剰な生産設備の削減に非常に強い姿勢を示し、ことし中の計画も予定どおり進んでいると強い自信を示していたので、期待している」と述べました。