迫和義
2016年9月22日10時00分
岩手県二戸市で、埼玉県出身の長島まどかさん(28)が漆産業の若い担い手として修業を続けている。同市の浄法寺地区は国産漆の約6割を生産。県外から募った地域おこし協力隊のひとりだ。
同協力隊は、3年の任期中、漆かき技術の習得を応援。その後、職人として自立し、定住する場合は各種の支援をする制度だ。長島さんは広島県熊野町から5月末に同市に移り住んできた。
8月下旬、同市野々上野境の林の中に、漆かきをする長島さんの姿があった。「日本の文化財の修復などで使う漆は、やはり国産が良いと思うんです。中国産には負けない優れた質がある。早く安定して漆が採取できるようになりたい」と話す。漆に肌がかぶれ、蚊に悩まされた夏を終え、冬季は漆塗りの研修に入る。
監督を務める同市浄法寺総合支所漆産業課の斉藤徹弥さん(28)は「二戸の漆かき職人の3分の2が60歳を超えている。成長を待っています」と期待は大きい。(迫和義)
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