こんばんは。
私は音楽を聴くことが大好きです。
ロックもポップスもなんでも聞きます。ニューウェイブの流れを引くものも好きだし、クラシックもよく聞きます。
私の生きた年数なんてほんの少しで、それよりも膨大な歳月が音に彩られてきました。
時代が変わるにつれて、人間の生き方や感性は変わっていきます。それは音楽という娯楽も同じこと。
邦楽はここ10年ほどで目まぐるしい変化を遂げています。
CDの価値も大きく変わり、アーティストやアイドル、エンタメを与えてくれる人たちに求めるものも多様化されました。
歌詞やメロディだけでなく、一体感やグルーヴ、ダンスや可愛さ、関係性、衣装の付属品などなど。
大きなくくりだけでなく、細分化された音楽というジャンルは度々物議もかもします。
それに対しては否定も肯定もしませんが、そんな時にテレビで聴いたのが、タイトルにもある平井堅の楽曲「ON AIR」でした。
http://sp.uta-net.com/search/kashi.php?TID=210594:
とても素敵で調べてみたら、平井堅さんの地元、三重県のラジオ局、レギュラーキューブFM三重開局30周年に当てて作った曲みたいです。
曲調は平井堅らしくとてもポップで聴きやすいものになっていますが、この歌は歌詞が素晴らしい。
すれ違うたびドキドキして 46分テープカタカタなって
僕の見てる景色が 世界の全てだと思っていた
音楽を通して見える世界、自分の感じる世界が、あの頃はとても大きかった、そんな懐古の気持ちがこみ上げます。
レコードからCD 時代は配信
指一つでつながる世界 でも変わらないものもあるよ
時代が変わり音がの価値も変わってきたけれど、この歌詞の中では、「変わらないもの"も"ある」と言ってくれています。
この部分、この楽曲の懐の大きさと優しさが現れていると思うんです。
今の流れを否定せず、それでも心の奥底にある感情をゆっくりとわきあげてくれる。
そしてサビです。
あのメロディで笑った日も あのメロディで泣いちゃった日も
ここ!!!
このフレーズだけで、小さい頃から心に積み重ねてきた、自分の音楽との思い出が蘇ってきます。
歌詞に感動して涙した夜のこと、友達と共有した楽しい気持ち。
人それぞれの心に突き刺さる言葉をたった2行で作り上げてしまう、素晴らしいです。
ラジオは壊れないさ くちびるに歌がある限り
思い出がよみがえり、今の音楽や邦楽の状況に憂いてしまった人にも、やさしく安心するこの言葉で曲は締めくくられています。
ただ聞くだけでも素敵な曲なんですが、私が初めて聴いたのはミュージックステーションでの披露でした。
その時、直前にパフォーマンスをしていたのが、ダンス系グループの方たちでした。
私は前述たくさんの音楽の可能性は否定しないと書きましたが、とはいえたくさんの手法で売られ、どこに感動すればいいのかわからない、まとまりのない楽曲を聞き、この人たちが売っているのはなんなんだろう、、、と少し思うところはありました。
しかし、その後に平井堅さんがいつも通りに出てきてこの歌を歌い、なんだか穿った見方をしていた自分が恥ずかしくなり、同時にふっと心が浄化された気持ちになりました。
音楽にはたくさんの楽しみ方があります。
しかし、小さな頃から心が受け取った歌からの恩恵は、忘れたくない大切な宝物です。
そんな宝物を、そっと思い出させてくれる素敵な曲。
平井堅さんはこいうことをしてくれるから嬉しいです。