今回は夫婦で、妻の体調リズムを共有することの是非とその方法についてお話しさせてください。
目次
【はじめに】カレンダーに記入するのがルールです。
キッチンの壁に掲示されているカレンダー。母さんの備忘録として、様々なことがびっしりと書きこまれています。
その中で目を引くのが、赤字で書かれたハートマーク。これは、母さんの生理開始(予定)日を記したもので、「それより数日前からは、イライラさせるような言動は控えてほしい」という母さんからのメッセージを意味します。それゆえ、ブツブツ文句を言われても、謝ってからお弁当のキャンセルをお願いします。
こうして、私はカレンダーを見ることで妻の体調リズムを知ることができるのです。
奥様限定。アンケートをとってみた。
昨日、twitterの投票ツールを使って、アンケートをとりました。みなさま、突然の呼びかけにお応えいただき、ありがとうございます。
【奥様限定】自分の生理の日を夫に伝えることについて、どう思われますか?
— 父さん がんばる。 (@origuchi_dai) 2016年9月21日
―記事の参考にしたいと思いますので、差支えなければアンケートの回答と拡散にご協力ください。
投票(9月22日 午前4時現在:回答数1655)を見てみると、「実際伝えています」と答えた方が82%、「理解できる。でも伝えていない」が15%、「あり得ない」が3%でした。
8割の奥様がパートナーに生理の日を教えているという結果は、予想外に多い数字でした。「一緒に暮らしているんだからばれる」「隠す意味が分かりません」といったご意見を見て、そりゃそうだと納得です。
私が妻の体調リズムを知っておかなければいけない理由
今回、投票にご協力いただいた方の中には、夫に自分の生理のことを伝える理由について言及してくださる方もいました。
「生理前はイライラすることを夫に理解してほしいから」と先ほど話したように母さんと同じ意見の人。「生理前後に、夫に家事や育児に協力してほしいから」。「夜の夫婦生活に必要なこと」と様々なご意見をいただきました。わが家の場合も、みなさんと同じ理由です。
ここからは、かつて母さんが話してくれた説明に基づき話を進めます。女性にとっては当たり前のことですので、男性向けのまとめです。
【図解】女性の体調リズムと心理状態の変化
女性の体調リズムは約4週間(28日間)で一周します。その間、エストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンのバランスが変化することで、女性の心理状態に影響を及ぼします。母さん曰く「機嫌がいいのはたった1週間」なんだそうです。
そして、男性が理解しておくべきことは、体調リズムの変化による女性の心理状態の変化は個人差があるということです。母さんは、生理直前(不調期)のイライラと、直後(憂鬱期)の倦怠感が強く、生理中は寝込んでしまうこともあります。
そこで、私は「生理前は、反論禁止」「生理中は、家事をシェアする比率を上げる」ことに努めることになります。それゆえ、食事の後片付けや洗濯も分担するのではなく、全部覚えておく必要があるのです。
母さんから聞いた、月経前症候群(PMS)
生理前は、異性に対して攻撃的になる。こうした症状を含めた女性の身体的・精神的症状の変化を月経前症候群(PMS)と呼び、ひどい場合には治療の対象となる障害の一つだと、母さんから説明されました。
母さんによると、イギリスでは、夫を理由なく殺害した妻が、PMSを理由に無罪になった(刑が軽くなったという話もある)という判例があるらしい。「だから、イライラさせないでね」と言われちゃったら、ねえ。。。
男ゆえに共感はできないが、理解することはできる。
今回、妻の生理を夫が知ることについて、記事を書こうと思いたったのは、ひなたあおい (id:hinataaoi)さんの記事がきっかけでした。
記事に共感する内容のブコメを読みながら、私はわが家のハートマークのことを思い出したのでした。
実は、自分でコントロールできないほど、私に対して攻撃的になったり落ち込んだりする母さんの症状を、ちゃんと理解できているか自信はありません。そして、男ゆえに実体験として共感することは不可能だと思っています。
今回のアンケートでいただいたコメントの中に、母さんと同じ経験を毎月されている方がいることを知りました。これは、私にとって大きな収穫となりました。あらためて、みなさんのご協力に感謝です。
【終わりに】最後は、ポジティブに締めることにします。
かつては、「こんな些細なことで、どうしてそこまで言われなくちゃならんのだ」と思ったこともありました(笑)。でも、カレンダーにハートマークを記して「攻撃的になる日」を事前に教えてくれる母さんに、優しさを感じるのです。そして、もう一つ。
周囲対して、悪影響を及ぼすような言動を絶対にしない気遣いの人が、自分には本音でぶつかってくる。そこに、母さんのただならぬ愛を感じてしまう。
だから、父さん、これからも母さんのためにがんばる。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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