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傍聴者情報 議員に提供 金沢市議会 事務局、無断で

情報公開の請求者名も

 金沢市議会事務局が、市議会を傍聴に訪れた市民の氏名や住所を無断で議員に提供していたことが分かった。二十日の議会運営委員会で一部議員の指摘を受けて認めた。各会派の代表者が出席する会議で、政務活動費に関する情報公開の請求者名を明かしていたことも本紙の取材で判明。請求者の情報は本来はむやみに開示されないことになっており、個人情報を守る意識に乏しい実態が浮かんだ。(山内晴信)

 事務局などによると、十四〜十六日にあった本会議で一般質問した議員から「支援者の確認をしたい」と情報提供を求められた。市議会では議会規則で傍聴者は受け付けの際に氏名と住所をカードに記入しなければならない。事務局職員は議員の求めに応じ、カードをまとめた台帳を議会図書室で見るのを許可した。

 議員が自身の支援者と勘違いして傍聴の礼状を送り、受け取った市民が別の議員に指摘した。森沢英明議会事務局総務課長は「議運委で公表されていない」として情報提供を求めた議員を明かしていない。

 市議会では「支援者に感謝を伝えたい」との理由で議員が傍聴者の情報提供を求め、事務局が台帳を見せるのが常態化し、会派に関係なく多くの議員が閲覧を求めていた。森沢課長は「いつからかは分からないが、慣例になっていた。これまでもお見せしていたので認めた」と説明した。

 林充男議会事務局長は議運委で「個人情報保護の観点から、不適切な取り扱いだった。今後は厳格な取り扱いを徹底したい」と陳謝した。

 今後、議員は台帳を見られなくなる。誤って礼状が送られた市民には対応を説明して理解を求める。

 一方、森沢課長が一日に非公開であった代表者会議で、市内の報道機関の名前を挙げて「政務活動費の書籍に関わる部分について情報公開請求があった」と伝えたことも、複数の関係者への取材で分かった。

 総務省行政管理局の担当者によると、各地の自治体が参考にしている情報公開法では情報公開の請求者名を第三者に不必要に伝えることを禁止している。同局の担当者は「通常はしてはいけない行為」と指摘した。

 森沢課長は本紙の取材に「全議員に関わることで、公開の場ではないので(請求者の)秘密の保持はできると考えた」と述べた。

 市議会では他にも、自民会派の議員が二〇一五年度の政務活動費の一部を「アルカリ水素水整成器」の購入費の一部に充てて請求。八月下旬になって出納簿から購入費を削除、請求を取り下げた。その直前、事務局が議員に情報公開請求があったことを伝えていた。

 

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