勝手に映画紹介！？

昨日よりは少し体調もよくなったんだけど、まだまだ本調子ではなく…今日も一日ボケっとして過ごす。そんなわけで、自室でＷＯＷＯＷのエアチェック作品の消化…劇場未公開の作品をソフトリリース前にオンエアするジャパンプレミアにて録画しておいた「サスペクツ・ダイアリー（原題：The Adderall Diaries）」を鑑賞…オイラのような中途半端な映画マニアの悪い癖で、“サスペクツ”という言葉を聞くと、直ぐに「ユージュアル・サスペクツ」のようなどんでん返し系ミステリーを期待してしまうんですけど、どちらかというと人間ドラマの要素の方が強い作品でしたね。

作家のスティーヴン・エリオットは幼少期に父親から受けた虐待を赤裸々につづった作品で評価を受け、一躍有名になった。編集者から次回作の催促を受ける中、たまたまニュースで見た、妻殺しの容疑をかけられた青年実業家ハンス・ライザーに興味を抱く。取材のため、彼の裁判を傍聴…その時に、女性記者のラナ・エドモンドと知り合う。その晩、ラナを自著の朗読会に招待するのだが…その場に、作品の中で“死んだ”と伝えていた実父ニールが現れ大混乱。スティーヴンの作品の中身が全て出鱈目だったのではないかと批判が殺到してしまう！

原作者の実体験らしいです。幼少期の虐待が原因で、一時期ヤンチャしてた主人公のジェームズ・フランコ。現在は立ち直って作家になり、自分の生い立ちを振りかえった作品がベストセラーなっている。そして虐待を働いた父親とは長い間没交渉。“実話”を謳った著書の中で、既に父親は死んだことになっていて…“極悪非道な虐待親父は死んで当然”と世間からは認知されていたわけなんだけど…そこにエド・ハリス演じる親父さんがノノノコと現れまして「俺は死んでねぇ」ってぶっちゃけちゃったから、主人公は世間から嘘つき呼ばわりされてさぁ大変と。

それと同時に、作家なんで次の仕事にかからなきゃいけないんだけど…ＴＶでやっていた実際の殺人事件に興味を抱く。それは、クリスチャン・スレーター扮する実業家が妻殺しの疑惑をかけられるというもので、その妻の死体が見つからないから…実際のところはどうなんだろうねっていう事件なんです。なんだか、「ゴーン・ガール」みたいな。ただし、この事件には思ったほど驚く展開があるわけではなく、後々、主人公が容疑者に取材を試み、次第に明らかになっていく犯行動機などが、自分の親子関係を見つめ直すきっかけになる…みたいな関わり。

そして主人公は、この妻殺しの事件を追いかける過程で、美人記者（ジョニデの元嫁、アンバー・ハード！）とお知り合いになり、いい関係に！ただし、仕事がうまくいかず、スランプに陥ってしまい、精神的におかしくなり、昔のヤンチャしてた頃に逆戻り…薬に手を出したり、窒息プレイ（ＳＭ趣味）を彼女に強要したり。また、いつも親身になって世話をしてくれるマブだちがいるんだけど、彼とも自分中心の性格が災いし険悪な関係になってしまう。そして、自分がこんな状況になったのは全て親父のせいだ！なんて、また恨み節が始まったりするんだけど…。

実は映画の冒頭で“人は感情を正当化するため記憶をする替える”なんていう意味深なテロップが表示されており、他、劇中の様々な言動から主人公の抱えている秘密は大方予想できてしまうんですけどね…。世の中自分が正しいだけじゃないんだよっていうのを改めてわからせてくれるお話です。でもあれだよ…もうオイラも40を過ぎてるから、忘れている過去っていっぱいある。そして意識してついてる嘘だっていっぱいある。でも、あそこまで自分の記憶って改ざんしちゃうものですかね？そこまで追い込まれてないだけ、幸せな人生なんだと思いたいな。

キャストは有名どころ、話題性のある人が揃っており…これで未公開になっちゃうんだねって印象もある。毎度のことながら、未公開作品らしく地味っちゃ、地味だけどな…本編の尺は87分と短めなので、退屈にはならず最後まで見きれました。日本でのソフトリリース情報は現段階では不明、ググってもネットで見つかりませんでしたし、Ａｍａｚｏｎで検索しても商品は見つかりませんでした。ジャケ写真の拝借と、タイトルのリンク先はＡｍａｚｏｎで見つけたｉｍｐｏｒｔ版…たぶん、日本語は未収録だと思われます。よっぽどのことがないかぎり、日本盤待ちで充分では？


監督：パメラ・ロマノウスキー
出演：ジェームズ・フランコ　アンバー・ハード　ウィルマー・ヴァルデラマ　クリスチャン・スレイター　エド・ハリス


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