ウルティマオンラインというゲームがあってですね
どうも、マスクド・ニシオカです。UOは倭国出身です。
ウィザードリィのことは以前ここでも書きましたが、自分のゲーム人生の中でも大きなウエイトを占めています。
コンピューターRPGの2大巨頭として、このウィザードリィと双璧を成すのがウルティマというゲームです。イメージとしてはドラクエに似ている、というかドラクエがウルティマを元にして作っているはずですから、ウルティマのほうが元になります。
で、そのウルティマがオンラインになったのがウルティマオンラインです。このウルティマオンラインがネットワークRPGの元祖ともいえるでしょう。このゲームをどんなゲームか、どう説明するのがいいのか難しいのですが、自分はこれを10年ほどプレイした自分なりに表現させてもらうと、『ゲームの中に生活がある』です。
- 木を切って板にして、それを加工して家具を作って大工のスキルが上がる
- 城に行って訓練用の木人形を叩いて訓練し、武器のスキルが上がる
- 人ごみに行き、消えるだけのスキルをひたすら訓練する
- お金を貯めて、空いている土地に家を建てる
- 自分で作った武器を街にある銀行の前で行商する
- 仲間と一緒にモンスターを狩りに行く
これはほんの一部ですが、とにかく生活がそこにあるのです。強いモンスターに勝つためには強い武器が必要で、それを手に入れるためには金がいる。リアルの世界で仕事をして疲れ果てて帰宅してからまた働く。そんなゲームでした。
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オンラインゲームにはPKというのがあってですね
このウルティマオンラインに限らず、オンラインゲームにはプレイヤーとプレイヤーが戦うことができるものがあります。しかし、それは何らかの制限があったり、それが出来る専用の場所があって、そこでしか戦えないようになっているゲームもあります。しかし、ウルティマオンラインには同じ世界がいくつかあって、その世界丸ごとどこでも戦うことが出来るようになっています。昔はそれが1つしかなくて、そのときはどこでも戦うことが出来ました。
しかし、戦うというのはお互いの合意があって、「よぉーし!いっちょ戦うか!」というのもありますが、こっちが何の準備もしていなくても戦えるということであって、これは『戦う』ではなく『襲う』になるわけです。
PK=プレイヤーキラー
人を襲って倒して持ち物を奪う。その為に腕を磨いてそれを専門にする人をPKと呼びます。そのやり方は様々ですが、手っ取り早いのはモンスターを狩っているところへ忍び寄り、モンスターを狩った戦利品を奪い取る。そのときには装備も奪われるので本当に丸裸になるわけですから、モンスターを狩りにいくのにモンスターだけを相手にしていられないわけです。
PKK=プレイヤーキラーキラー
そんなPKを狙うのがプレイヤーキラーキラーと呼ばれます。PKはプレイヤーを襲うことで犯罪者として扱われるリスクがあり、何度も人を襲っていると名前が赤くなり『赤ネーム』として自分が犯罪者であることを公表していることになります。これに対してPKを襲うことは、犯罪者を倒す善意の行為として白馬に乗った騎士のごとく賞賛されます。(PKには恨まれる)
PKもPKKも、プレーイヤーを襲うために腕を磨き、強い武器を揃え、ときには徒党を組み相手に襲い掛かります。そこに初心者もベテランも関係なくゲームを始めて間もないプレイヤーにもPKは襲い掛かってきます。なので、そんな始めたばかりのプレイヤーは叶うことなく、鴨にされてしまいます。
ウルティマオンラインでPKが人を襲う動画があったので貼っておきます。
PKをがっかりさせる会というのがありましてですね
この動画をよく見るとわかるのですが、このゲームはアイテムをカバンの中に入れておくことが出来るのですが、それが枠に入れるという形式ではなく、モノをフリーに置くということが出来ます。カバンの中にも置けますが、ほとんどのアイテムが地面に置くことが出来ます。
さて、PKとしては襲った相手が倒れたあとは、相手の持ち物が戦利品となります。モンスターを狩っていたらモンスターから得たゴールドやアイテム、宝探しをしていたら宝箱から出たゴールドとアイテム、木を切っている人なら木、とにかくカバンの中身は全て倒した人が手に入れることが出来ます。
非力なプレイヤーはやられるがままですが、唯一出来ることはPKKを呼ぶことでした。PKに襲われたらPKKに連絡をして反撃してもらいます。しかし、時間によってはPKKが活動していない時間もあり、そんなときはやられるがままです。
しかし、そんな状況を打破するプレイヤーが現れます。
このゲームでは自分が襲われた場合幽霊になります。そして蘇生してくれるポイントに行くか、他人から魔法で蘇生してもらうかのどちらかで生き返ることが出来ます。もちろんそのときは丸裸の上にローブを着ているだけの状態です。しかし、襲われてもデメリットはありません。つまり、丸裸でカバンの中に何も持っていなければ、何にも失うものはありません。
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襲われて倒れても何も失わない、そこを逆手にとってわざとPKに襲われるようにします。そして、襲ったPKが戦利品を得るためにカバンを漁ると何も無い、そして襲ったPKががっかりするのです。襲われたほうはPKの前に幽霊として現れて、PKをからかうように眺めておきます。そこでPKは騙された!とわかるわけです。
ここに、PKをがっかりさせる会が誕生したのです。
しかし、PKもこれを繰り返すと学んでいきます。わざとやられるプレイヤーを襲っても戦利品が無いので無視するようになります。しかし、PKをがっかりさせる会としても学んでいきます。服装に工夫をしてカバンの中身もカラッポではなく、拾って手に入るようなゴミを入れ、動きもそれらしく振舞って襲われるような動きをします。
もう、なんの戦いかわからなくなります。PKをがっかりさせる会の噂は自然に広がり、模倣するプレイヤーが出てきます。そして今度は、PKをがっかりさせる会を装ったPKKという、入り組んだ状況になります。
自分は、このPKをがっかりさせる会というのが大好きでした。もちろん、自分でもやって楽しんでしました。戦い方のポイントをずらすというか、観点を変えるというか、そういうのがかっこよくて、これはきっとゲーム開発者も考えていなかったことだろうと思います。とにかく自由度が高かったゲームですね。
今でもウルティマオンラインは生きていてですね
このゲームが世に出たのは1992年頃のはずです。それから24年ほどが経っていますが、今でもプレイできます。自分がプレイしてたのが6年前くらいのことですが、それから世界はだいぶ変わっているようです。もう自分にはわからない世界です。
しかし、あのときプレイした感覚は一生忘れることはないでしょう。初めて人を襲ったとき、マウスを持つ手が本当に震え、その震えはしばらく収まりませんでした。あんな興奮と緊張は、残念ながら最近のゲームで得られていません。
ただ、もう一度ウルティマオンラインをプレイして、あの世界に戻りたいか?と言われると、答えはNOです。PKは今でも存在するでしょうが、それはPKが存在出来る世界だけになってしまいました。PKのいない世界にいれば安全に暮らせるようになりました。PKがいる世界にいけばPKをがっかりさせる会をすることは可能ですが、する必要はなくなっています。あの時代のウルティマオンラインが良かったのです。
鉱山PKというのがありましてですね
これは蛇足ですが、普通に生活している中で武器を作るために必要な鉱石を掘る為に、山にこもって掘っている人がいます。これを掘り師といいます。掘る為にスキルを割り振っているので戦闘には不向きなキャラとなります。そして、それを専門に狙うPKを鉱山PKと呼びますが、弱者の中の弱者を狙うPKの中でもゲスな存在です。
でも・・・楽しかったな~(遠い目)
でわ、股!!