台風１６号は、静岡県を東よりに進み、東海３県では雨足は弱まっていますが、気象台は引き続き３県の一部に大雨や洪水などの警報を出して、土砂災害や川の増水と氾濫、低い土地の浸水などに警戒するよう呼びかけています。
気象庁の発表によりますと、台風１６号は、午後８時には静岡県浜松市付近を１時間に約４０キロの速度で東北東へ進んでいるとみられます。
東海地方では台風の通過にともない午後５時過ぎまでの１時間には、愛知県蟹江町で６１ミリ、三重県桑名市で５８ミリの非常に激しい雨を観測しました。
また、風も強まり、午後５時半ごろには、愛知県の中部空港で３１．４メートルの最大瞬間風速を観測しました。
現在、東海３県では雨足は弱まっていますが、２０日夜遅くにかけて１時間に降る雨の量は、多いところで岐阜県と三重県で７０ミリ、愛知県で６０ミリの見込みです。
また、２１日午後６時までの２４時間に降る雨の量は、いずれも多いところで、岐阜県で１００ミリ、愛知県で８０ミリ、三重県で５０ミリと予想されています。
２１日未明にかけて風の強い状態が続く見込みで最大瞬間風速は陸上で愛知県と三重県で３０メートル、岐阜県で２５メートル、海上では愛知県と三重県で３５メートルに達すると予想されています。
また、海上はうねりを伴った大しけが続く見通しです。
岐阜県多治見市の一部に引き続き避難指示がだされているほか、岐阜県瑞浪市、下呂市、恵那市、白川町、多治見市、それに、三重県津市のいずれも一部の地区に避難勧告がでています。
また、東海３県の一部に避難準備情報が出ていて各地の自治体は、高齢者や体の不自由な人などに早めに避難を呼びかけています。
また、気象台は愛知と岐阜の一部に土砂災害警戒情報を出しているほか、３県の各地に大雨や洪水、暴風警報などを出して、土砂災害や川の増水と氾濫、低い土地の浸水、それに高波に警戒するとともに、落雷や竜巻などの突風にも十分注意するよう呼びかけています。