アフガン大統領「パキスタンは一部の過激派を黙認」と非難

アフガニスタンでテロが相次ぐ中、ガニ大統領は、隣国のパキスタンについて「よいテロリストと悪いテロリストを区別している」と指摘し、一部の過激派が周辺国に越境してテロを引き起こすのを黙認していると非難しました。
インドを訪れているアフガニスタンのガニ大統領は、14日テロ対策について、モディ首相と意見を交わした後、首都ニューデリーで講演を行いました。この中でガニ大統領は、隣国のパキスタンが、国内にいる過激派を「よいテロリストと悪いテロリストに区別している」として、みずからの都合で過激派の扱いを変えていると指摘しました。
そして「周辺国で戦うのがよいテロリストとされ国外に行くことを許され、パキスタンに矛先を向けるのが悪いテロリストで、殺害する必要があるとしている。こうしたやり方は間違いだ」と述べ、一部の過激派が周辺国に越境しテロを引き起こすのを黙認していると非難しました。

アフガニスタンではおととし、アメリカ軍を中心とする国際部隊の大半が撤退したあと、テロや襲撃事件が相次ぎ、過激派組織IS=イスラミックステートに忠誠を誓う過激派や反政府武装勢力タリバンがパキスタンから越境していると見られています。

ガニ大統領はパキスタン政府と連携してテロ対策を進める一方で、パキスタンと対立するインドとも軍事協力を強化する方針を表明しており、今回の発言もパキスタン側にくぎを刺す狙いがあるものとみられます。