米国の消費者物価 緩やかな上昇傾向続く

アメリカの先月の消費者物価は、医療関連のサービスや住宅の家賃などが値上がりしたことから、前の月と比べて0.2%上昇し、緩やかながら、物価の上昇傾向が続いています。
アメリカ労働省が、16日発表した先月の消費者物価は、前の月と比べて0.2%上昇しました。これは、0.1%の上昇を見込んでいた市場の予想をわずかに上回り、緩やかながら、物価の上昇が続いていることを示す形となりました。分野別に見てみますと、ガソリンや中古車などが値下がりしている一方、医療関連のサービスや住宅の家賃などが値上がりしました。

また、市場が注目している食品やエネルギーを除いた消費者物価は、前の年の同じ月と比べて、2.3%上昇し、10か月連続で、2%台の水準を維持しました。

市場では、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会が、アメリカ経済は雇用の改善を背景に緩やかに拡大しているとして、年内には追加の利上げに踏み切るのではないかという観測が出ています。しかし、ややかげりが見られる消費や、物価の動向をさらに見極めたいとして、今月の会合では、追加の利上げを見送るという見方が多くなっています。