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【首都スポ】

埼玉高校野球 狙え公立革命! 大宮東は守備鍛えセンバツ目指す

2016年9月21日 紙面から

公立革命を掲げる大宮東の(左から)菅原隆史投手、主将の小森晴丘内野手、緒方康貴外野手=さいたま市見沼区で

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◆県本大会あす開幕

 埼玉県からの公立高の甲子園出場は1998年の滑川を最後に18年も途絶えている。今夏ベスト4の大宮東とベスト8の市川越が公立復活の先頭に立つ。ともに昨夏ベンチ入りした2年生が残り、戦力も充実。大宮東は「公立革命」をスローガンに掲げる。センバツ出場も懸けて、予選を突破した37校が戦う秋季埼玉県本大会は22日に開幕する。 (小原栄二)

◆今夏4強で敗退

 新チームになって大宮東の部室に選手が掲げたスローガンは「公立革命」だ。聖望学園に負けた今夏準決勝の応援スタンドで、チアガールが腕に書いていた言葉。主将の小森晴丘二塁手(2年)は「いいなと思い“秋の埼玉をとってセンバツ出場”と一緒に書きました。私学を倒さないと甲子園には行けませんから」と力を込める。

 聖望学園戦は自滅だった。「夏が終わったあとに、ベンチ入りした2年生で反省ミーティングをした。1イニングで4つのエラーが出て大きな失点につながった。守れないと勝てないと思った」と小森主将。1点ビハインドの4回にミスから4失点して、終盤の追い上げもあと1点届かなかった。しかも4失策はすべて2年生。夏は徹底的に守りを鍛えた。

 投打の軸となるのは、1年夏から試合に出ているエース右腕・菅原隆史投手(2年)と主砲の緒方康貴外野手(2年)の2人。菅原はマウンド度胸を買われて、1年夏に初戦・ふじみ野戦でデビュー登板。「うすうす思ってましたが、試合に向かうバスの中で言われて、先輩たちのために必死で投げました」。4イニングを無失点で大役を果たした。持ち味はコーナーを突く真っすぐの制球力だが、聖望戦は無駄な四球が多かったことも反省。この秋は新球も習得中で挽回を目指す。

 緒方は1年夏は2番センターで出場。今春からは4番を打ち、三塁も守った。この秋は1番に定着し、バッティングの精度もアップ。「1番は出塁が大事。きわどい球をカットしたりするようになって結果もついてきました」。50メートル6秒2の俊足も生かすチャンスメーカーで長打力もある。父も大宮東のOBで、進学に迷いはなかった。

 「私学の強豪を倒したたいと思った。公立で、それを現実にできるのは大宮東だと思った」

 選手として夏の甲子園に出場している河西竜太監督(43)は母校を率いて4年目。「強豪の私学に来る子は決意と覚悟ができている。公立にはそのあたりの甘さがある。その差を埋めている」。妥協は許さない。打撃重視でメンバーを選んだ前のチームは守備で負けた。たたき直した新チームで実りの秋にする。

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