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【プロ野球】

“ハマの番長”三浦が引退 25年目「勝てなくなったから」

2016年9月21日 紙面から

今季限りでの現役引退を表明した記者会見を終え、退席するDeNAの三浦大輔=横浜市内のホテルで(岩本旭人撮影)

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 「ハマの番長」が男らしく決断した。DeNAの三浦大輔投手(42)が20日、今季限りでの引退を表明。現役最年長で迎えた今季は2戦2敗、防御率8・64と結果を出すことができず、「葛藤はあったけど、勝てなかったら辞める。けじめをつけないと」と話した。プロ野球新記録となる24年連続勝利をかけ、ホーム最終戦となる24日の巨人戦に先発する見込みだ。

 横浜市内のホテルで会見に臨んだ三浦はサバサバした口調だった。「言いたいけど言えないモヤモヤがあったので、ちょっとスッキリした」

 夏場には引退を決意した。今季初先発した7月11日の中日戦で1回に6失点と打ち込まれ、「その後は8月まで声がかからず、ほぼ気持ちは固まっていた。ただ、もう一度勝負したいという気持ちがずっとあった」

 2度目の先発は16日の阪神戦。4イニング1/3を投げ、2失点ながら負け投手となり球団に引退を申し出た。チーム初のCS進出を決めた19日の広島戦後、歓喜に沸くロッカールームでチームメートに意向を伝えた。

 25年間のプロ生活を「勝ってファンと一緒に喜びたい、負けたら悔しいからもっと練習するしかないと思ってやってきた」と振り返り、一番の思い出には1998年の日本一を挙げた。その後の長い低迷期を知るだけに、「今のハマスタ、ベイスターズを見ているとうれしい。良いチームになってきた」と温かいまなざしで語った。

 唯一、目に涙を浮かべ、言葉に詰まったのがファンへの思いを聞かれたときだった。「今年だけじゃなく、もう引退かなと思うことが何度もあった。ファンの応援があったからここまでこれた。それだけ三浦大輔に力を与えてくれた」と感謝した。

 来季以降の身の振り方は未定。横浜一筋の生え抜きで将来の監督候補に名が挙がるだけに、「野球からは卒業しない。将来的には指導者という夢もある。もっともっと勉強しないと」と野球に携わる考えを示した。野球とともに「卒業しない」と明言したのがトレードマークのリーゼント。「できる限りやり続けたいな」と笑った。(小林孝一郎)

 

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