口コミサイト “商標権の侵害”で削除命令 札幌地裁

札幌市の中古車販売業者が、中古品の買い取り価格を比較する口コミサイトに、社名や事実と異なる情報を掲載されたとして、削除を求める仮処分を申し立てたのに対し、札幌地方裁判所は、商標権の侵害に当たるとして、サイトを運営する東京の会社に情報の削除を命じました。
札幌市の中古車販売業者「ティーバイティーガレージ」は、中古品の買い取り価格を比較する口コミサイト「ヒカカク!」に無断で社名を使われたほか、「今すぐ売るか売らないか即決してくれないと困ると言われた」などと、事実と異なる情報を掲載されたとして、サイトを運営する東京・渋谷区のインターネット関連会社「ジラフ」に、削除を求める仮処分を申し立てていました。

これについて、札幌地方裁判所は、商標権の侵害に当たるとして、申し立てがあった22件の情報の削除を命じる決定を出しました。「ティーバイティーガレージ」の代理人の弁護士によりますと、商標権の侵害を理由に、口コミサイトの情報の削除を命じた仮処分の決定は、全国で初めてと見られるということです。

高森健弁護士は「口コミサイトの在り方に一石を投じるのではないか」と話しています。一方、情報の削除を命じられた「ジラフ」は「現時点ではコメントできない」としています。