仙台、何を食べても美味しいって思える確率が高い街
2年間住んでいた仙台へ久しぶりに出張で訪れた。
仙台の美味しいものといえば「牛たん」や新鮮な海鮮を使った「寿司」なんかが真っ先に思い浮かびがちだけれど、実は何気無いお店一つ一つのクオリティも非常に高くて、何を食べても美味しいって思える確率が高い街なんじゃないかと思う(居酒屋へ行けば宮城、また東北の地酒も楽しめるからお酒好きにもたまらない街だ)。
そんな中、今回は自分が最近特にハマっていて仙台に行くたびに食べている「担々麺」のお店を紹介したいと思う。お店の名前は「吟(ぎん)」。自分も以前住んでいた仙台駅の東口から歩いてすぐの榴ヶ岡という場所に、2013年の10月にオープンしたお店。
このお店の名物は何と言っても「白胡麻」と「黒胡麻」という2種類の担々麺。どちらもそれぞれ個性があって美味しいので、是非2人以上で行って食べ比べするのをおすすめしたい。
まずは「黒胡麻」。こちらは冷製で皿の中央に綺麗に盛り付けられた麺は特注中太麺を使用していてやや太めでもちもち。辛さは「強、辛め、中、弱」から選択ができて、通常は中。今回は「辛め」にした。
よくかき混ぜて一口、口に入れてみると最初は一見甘めの味付けかな?と思うが、途中からじわじわと口が痺れてくる。そしてなんと表現していいのかわからない、様々な香辛料が混ざりあった複雑な味わい。この「複雑さ」が新鮮で、ついつい「もう一口、もう一口」と、気がつけば箸が止まらなくなる。ああ、美味い…。冷製ということもあって、特に暑い日にオススメしたくなる一品。
見た目も美しくてボリュームも適度で丁度良いので、普段ラーメンとかはあまり食べないな、という女性にもおすすめしてみたい。
東京にあったなら週イチで通うんじゃないだろうか
そして続いて「特製白胡麻担々麺」。個人的にはこの「白」を最初に食べた瞬間に「なんだこの担々麺は…!」とその味わいに衝撃的な感動をして、今では仙台へ行く度にいつもいつも食べて帰る一品(近年食べた担々麺の中でナンバーワン!)。
こちらも「黒」同様に辛さの選択が可能で、「白」の場合は辛いのが苦手な人でも安心で、辛さ「無し」の選択もOKとなっている。
麺はキラキラと輝いていて細め。スープはまろやかでいつつ濃厚な胡麻の風味、そこに干し海老、筍、ぼんじりなど、様々な具材の旨味が十二分に染み出ていてこれがまた複雑な香りと味わいを作り出している。
干し海老と干し貝柱が生む「極上の旨味」
鶏の希少部位(ぼんじり)をふんだんに使用し、担々麺専用に長時間炊き上げたきめ細かいスープは、芝麻醤をはじめ、一つ一つ丁寧に仕上げた自家製調味料とこの上ない調和。
特注の多加水熟成細麺が逃すことなく旨みを運びます。(店内メニューから)
今まで食べてきた担々麺はなんなんだ…ってくらいに「旨味」が感じられる、このスープが本当に美味くて、いつも最後まで飲み干してしまう。「黒」と同じく、上に盛られた肉味噌を崩すとまた味わいが変化して楽しい。黒同様見た目も素晴らしく、ここまで来るともう芸術作品のよう。もし東京にあったなら週一回は通うんじゃないだろうか、というくらいにクセになる美味しさ。
黒・白の担々麺も素晴らしいけれど一緒に注文したいのが「餃子」。自分が特に好きなのが「大ぶり4個 吟 餃子」。
大きな餃子を一口いただけば、肉汁、シソの爽やかな香りがたっぷり溢れる。餃子はまるで肉そのものを食べているような肉々しさ。外側はカリッとしていて、中身のしっかりとした肉感というバランスの良さ。担々麺と一緒にこの餃子を頬張ればものすごい満足感を得られること間違いなし。
「仙台で担々麺?」と思われる方もいるかもしれないけれど、本当に美味しいので騙された、と思って仙台から新幹線に乗って帰る前にちょっと東口を歩いてこの「吟」に寄ってみてほしい(特に、担々麺好きの方は是非)。仙台のお店らしく店員の方もとても親切で仙台観光の締めくくりとしてもぴったりだと思う。
次は是非冬の光のページェントの季節に行こう。寒い夜に食べる熱々の担々麺も絶対最高だろう、と思う。
著者「Taki」のプロフィール
Taki
1987年横浜生まれ。ウォーキングと美味しいもの探しが趣味です。
ブログ:http://walking-gourmet.hateblo.jp/
Twitter:https://twitter.com/Taki10_wg
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