豊洲盛り土問題のキーマン・岡田元市場長を直撃!地下空洞化「議論したことも検討したこともない」
2016年9月21日6時0分 スポーツ報知
築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の盛り土問題で、都の元中央卸売市場長の岡田至氏(64)が20日、スポーツ報知の取材に応じ、建物下に盛り土を実施しないことを認識しないまま、工事の発注を決裁したことを明らかにした。岡田氏は、都が工法の変更を決めた可能性が高い2009年7月から10年7月の中央卸売市場長で、事情を知るキーマンとみられていた。
◆岡田氏に聞く
―盛り土以外の対策工事の議論はしたか。
「地下を空洞化するという議論はしていません。石原知事から、そのような指示を受けた記憶もありません」
―コストは?
「盛り土をしなかったから(その分)コストが下がるというわけではありません。土を入れ替えるのに膨大な金額がかかりました」
―当時はどのような職務をしていたか。
「議会に豊洲市場の安全性などについてどう説明するか、石原知事とそういうやりとりはしていました。内部的な議論や検討よりも、議会に対してどう説明するかが課題でしたので」
―実際は地下は空洞だった。
「驚いていると同時に、毎日、なぜ、どうしてこのようなことになったのかを考えています。ですが、やはり、地下を空洞化するという議論をしたことも検討をしたこともありません。こう言ってはおおげさなのかもしれませんが、安全対策に命がけで仕事してきたつもりです」
―今後については。
「このままで移転は難しいと思います。地下空洞化の問題で、都に対する信頼は揺らいでしまいました。事実関係を解明して、安全安心であることを確認しないといけないと思います」