吉本興業東京本部(「Wikipedia」より)

写真拡大

「吉本興業入りは既定路線。昨年の初め頃から話し合いが進められ、秋には条件面などで両者が合意に至ったと聞いています」
 
 芸能界関係者が打ち明けるのは、SMAPの中居正広の去就についてだ。各スポーツ紙がいっせいに「SMAP解散」を報じたのは昨日13日のこと。一連の報道によれば、ジャニーズ事務所に残留するのは木村拓哉だけで、中居を含む他のメンバー全員が独立するという。

「中居に関してはすでに腹を決めたようですが、他の稲垣吾郎や香取慎吾、草なぎ剛(編注:「なぎ」は正式名は漢字)はまだ心が揺れ動いているようです。というのも、田原俊彦を筆頭に、ジャニーズ在籍時代にいくら売れても、事務所を離れたタレントはテレビから1度は干されるという前例が多数ある。もちろん、ジャニーズ事務所を退社するSMAP育ての親の飯島三智マネージャー側には、芸能界に大きな影響力を持つ大手芸能事務所幹部ら独立後にバックアップする人たちも複数いるようですが、前例が前例だけに、メンバーたちが尻込みするのは無理もないでしょう」(前出・芸能界関係者)
 
 そんななか、現在、数多くのレギュラーを抱え番組司会業が絶好調の中居は、数年前から水面下で吉本幹部社員が接触していたという。ベテラン芸人が語る。

「じつは中居はSMAP内で“音痴キャラ”が定着してしまい、すっかり汚れキャラになったことにかなりイラついていた。何事もジャニー喜多川社長ら事務所幹部の意向が最優先されるジャニーズに対して、吉本の場合はほとんどタレントまかせ。中居が惹かれたのは、よほどの大御所でなければ専属マネージャーもつかない超放任主義。その社風を共演した吉本タレントたちから聞いて、どんどん引き込まれていったそうです」
 
 それでも、退社の踏ん切りがなかなかつかなかったという中居だが、その背中を後押ししたのが、吉本幹部社員のこんな言葉だという。

「吉本のタレントは個人商店。みんな自分の個人事務所を持っている。吉本の看板を使って自由に“商売”したらええ」
 
 昨年の大みそかにはダウンタウンの特番『絶対に笑ってはいけない名探偵24時!』(日本テレビ系)に出演。放送時間が少しでもズレれば、裏の『NHK紅白歌合戦』とのダブルブッキングという大事態だが、そんなリスクを冒してまで吉本への忠誠を世に示したというのが業界内でのもっぱらの見方だ。

●SMAPは年1回復活?

 加えて、年明けに放送された『人志松本のすべらない話』(フジテレビ系)に出演した際は、ジャニーズ事務所にとってはタブーである近藤真彦の子供を堂々とネタにして波紋を広げた。吉本芸人が数多く出演する同番組には近年、中居以外のメンバーも出演している。

「すぐに中居くんが吉本の所属になるのか、あるいは飯島さんの事務所と吉本が業務提携というかたちになるのか細かい部分はまだわかりませんが、SMAPの独立に向けて両者がパイプを強化してきたのは間違いありません」(別の芸能事務所マネージャー)

 そこで気になるのが、ジャニーズ事務所と吉本の関係である。

「すでにトップ同士で折り合いはついていると聞いています。ただ、ジャニー社長は“解散”という言葉をとても嫌う。中居ら他のメンバーを一度は“卒業”させ、今後は年に1回はイベントや特番で“復活”させるプランだと聞いています」(スポーツ紙デスク)
 
 年内には、吉本新喜劇の舞台に立つ中居の姿が見られるかもしれない。
(文=JAPAN芸能カルチャー研究所)