クマか 食害5件 木古内駅2キロ圏内
北海道新幹線木古内駅(北海道木古内町)の半径約2キロ圏内で今月、クマによるものとみられる食害が計5件相次いでいることが20日、道警木古内署への取材で分かった。駅の南西約500メートル付近の家庭菜園が被害に遭っており、町や同署は防災無線などで注意を呼び掛け、地元猟友会のハンターが出動して警戒している。
同駅は町中心部にあり、周辺はスーパーや畑も点在する住宅街。木古内署によると、駅から南南西約1・5キロの同町新道で3日、トウモロコシ十数本が食べられているのが見つかった。同日以降、計5件の食害があり、15日は駅の南西約500メートル付近で町立木古内中学校近くの家庭菜園でニンジン約200本が食べられていたという。
いずれも付近にクマとみられる足跡があり、一部で目撃情報もあることから、同署は「クマの可能性が高い」と判断した。足跡は約15センチの子グマとみられるものが多い。中には約30センチの足跡もあり、親子の可能性もある。
木古内署は「クマは基本的に人の多いところに出没しない」と指摘。さらに駅に近づく可能性は低いとみられるが、町産業経済課は「ここまで短期間の被害は珍しい。別の目撃情報もあり、住宅も近いので、警戒を続けたい」としている。【遠藤修平】