まだまだ男盛りの中高年に容赦なく襲いかかる体の悩み。医者に相談する勇気も出ずに、1人でもんもんと悩む人も多いことだろう。そんな人に言えない男のお悩みの数々を著名な医師に尋ね、その原因と対処法をコミカルで分かりやすく解き明かす。楽しく学んで、若かりし日の輝いていた自分を取り戻そう。
若い頃、無心に太陽とたわむれた心の記憶は、いつまでも美しいままだが、紫外線が皮膚に刻み混んだ記憶は、数十年たってシミや褐色に盛り上がったイボになって目の前に現れる…。菊池皮膚科医院(東京都荒川区)の菊池新院長は「どちらも皮膚の老化現象の一つ。20代、30代の頃の日焼けが、40代、50代になって紅い斑点のようなものになる。『あれ、かぶれたのかな』と思っていると、やがて褐色の斑点となって定着する。これがシミ(老人性色素斑)の始まりだ。
シミになりやすいのは、日光が当たりやすいほお骨の上、耳の前あたりの皮膚だ。次いで、額や頬にもできるが、口のまわりなどにできることは少ない。そして、シミがシミのままならまだいいが、やがて、こうした色素斑が盛り上がってイボ(老人性疣贅:ゆうぜい)になることがある。菊池院長は「シミとイボは連続的なもので、シミが盛り上がったものがイボで、盛り上がっていないイボがシミといってもいい」と解説する。