Windows Updateが遅い、進まない、終わらない、失敗する問題の解決方法
2016.09.14: 臨時追記を2016年9月分に差し替え
2016.02.25: あとから追記した情報のまとめなおし
2015.09.10: 初出。
Windows Updateが遅い、進まない、終わらない、失敗する問題の原因や解決方法を紹介したページです。
2016.09.14:臨時追記
Windows Updateが終わらない問題 2016年9月版
- 2016年9月14日以降の問題は、上リンク先に対処法を記しています。
- 今月は、Windows10でも問題が発生しています。
- まずは上の手順を試し、効果がなかった場合のみ、以下の内容を実行(または確認)してみましょう。
- Windows7 (あと恐らくVista) の場合は、2016年4月~8月とほぼ同じ問題です。上リンクの対策が必要です。以下このページに書いた手順だけでは時間がかかる問題が解決しない場合があります。
臨時追記おわり。以下 本文
はじめに
Windows Updateが遅い、進まない、終わらない問題は、現在
・たまにしか使わないPCの問題
・正常なPCでも発生する問題
・せっかちな使い方をしていると発生する問題
・PCの調子が悪くなったために発生する問題
の四つが混在しています。
このページでは、一般的な解決方法を記載しています。
月別に発生するイレギュラーなトラブルには、対応できない場合があります。
この問題の根本的な原因と解決方法
解決方法
Windows Update Client の最新版をインストールする。
Windows Update Client は毎月更新されるので、週に1度はWindows Updateするよう心掛ける。
原因
- Windows7 SP1以降の更新プログラムの総数が増えすぎてしまった。
- Windows Updateの際、修正プログラムをインストールする前に「適用済みの更新プログラム」に含まれるファイルについて再評価を行う必要があるため、時間がかかる
- 詳細は別ページ「「Windows Updateが始まらない、時間がかかる問題」のMicrosoftの資料および解決方法」に記載。
Windows Update Client の最新版
2016年9月15日時点で、Windows Update Client の最新の更新ファイルは KB3161647 です。これは KB3172605 に含まれています。
Windows7 SP1が正常な場合、この修正プログラムで直ります。
※2~3か月古いバージョンを入れてもあまり意味はない。古いバージョン入れるくらいなら、素直に60~80分待った方が良い。
Windows Update Clientを更新したくない場合
テレメトリ関連やWindows10関連の更新をインストールしたくない場合は、ニッチなPCゲーマーの環境構築さんのWindowsUpdateで入れなくても良いKBリストを参考に、2015年4月以降の Windows Update Client関連とWindows 10関連の更新を全部削除してみましょう。
Windows Updateを数ヶ月分ためる、更新プログラムを中途半端に非表示にする、 Windows Update Clientが中途半端に古い、などの条件が一定数そろうと、更新の確認に時間がかかるようになる模様です。
サイト内検証ページ: 古いWindows Update Client でWindows Updateをしてみるテスト
たまにしか使わないPCの問題
少なくとも1か月に1度、できれば1週間に1度はWindows Updateしましょう。
- Windows Update Clientは、毎月1週目頃にWindows Updateで配信されます。
- Windows Update Clientの更新が1か月分遅れると「更新プログラムの確認」には20~30分かかります。
- 3~4か月溜めると、「更新プログラムの確認」には60~80分かかる場合もあります。
- 3~4か月溜めた場合やクリーンインストール直後の場合
正常なPCでも発生する問題
Windows自体が正常でも、2016年2月時点では以下の時間がかかります。
Windows7 SP1 クリーンインストール直後
・・・・「更新プログラムの確認」には60~80分かかります。
HotFix DVDで更新プログラムを適用した場合(SP+メーカーなどを利用した場合)
・・・・「更新プログラムの確認」には2~3時間かかります。
Windows7無印 をこのページのKB976932 で SP1へアップデートした場合
・・・・「更新プログラムの確認」には2~3時間かかります。
- いずれの場合も、「更新プログラムの確認」を押す、または「Windows Updateの設定」を「推奨」にして、数時間放置しておけば大丈夫です。
- また、前述の Windows Update Client を適用すれば、3~10分で更新プログラムの取得が可能な状態になります。
せっかちな使い方をしている場合
問題が二つあります
- Windows Updateの実行方法
以下のような問題が発生しやすくなっています。
- Windows Update中に別の作業をしていると、メモリが不足したり断片化が発生したりして、正常に作動しない場合があります。
- PC起動直後にWindows Updateを開始すると、Windows Updateが正常に開始されていない場合があります。
- Windows Updateは、PCを再起動してから3~5分後にスタート実行しましょう。
- Windows Updateを実行した後
Windows Updateが終了した後も、PC内ではしばらくの間(インストールした更新プログラムを整理するための) タスクが実行されています。
- 何もしていないのに CPU負荷が25~100%の状態が続いている場合が、この状態に相当します。
- この処理が終了するまでは、PCを放置しましょう。
- サイト内関連情報: マウスがカクカクするくらい重くなったWindowsを 元の軽さにもどす方法
- この時、スタートボタンの電源に「!」が付いていなか確認しましょう。
▲クリックで拡大
「!」があった場合、必ずシャットダウンしましょう。 - Windows Updateのタスクが正常に終了していない場合、その後のアップデートで問題が発生しやすくなります。
PCの調子が悪くなったために発生する問題 (その1)
症状が軽い場合の対処方法。
Windows7 SP1では、過去の更新プログラムが増えすぎたため、Windows Updateの際に大量のメモリが必要になっています。
- 2015年4月~8月のような、酷い状況は解消されています。
- 32Bit版 Windows7はメモリ1GB以上
64bit版 Windows7はメモリ2GB以上あれば、
Windows Update可能です。 - ただし、ページファイルをメモリの1.5倍程度は確保しておく必要があります。
- メインメモリが断片化しているだけでもWindows Updateが正常に行われない場合があります。
- PCを再起動し、5分放置してからWindows Updateしましょう。
- それでもエラーが出る場合は、クリーンブートしてみましょう。
PCの調子が悪くなったために発生する問題 (その2)
症状がやや重い場合の対処方法。
Windows Updateのコンポーネントが正しく整理されていなかったり、壊れている場合も、「更新プログラムの確認」が終わらなくなります。
以下の手順でコンポーネントのリセットを行う事が出来ます。
(以下が難しい場合はこのページの手順を行う)
- 以下のコマンドを管理者権限のコマンドプロンプトで行う(もしくはバッチを組んで実行する)
-
net stop wuauserv
重要: コマンド実行後、5~10分待ってからWindows Updateを行う。
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren %systemroot%\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren %systemroot%\System32\catroot2 catroot2.old
del "%ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr0.dat"
del "%ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr1.dat"
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
wuauclt /resetauthorization /detectnow
- 正常にWindows Updateが出来たら、以下のバックアップフォルダは削除する
・C:\Windows\SoftwareDistribution.old
・C:\Windows\System32\catroot2.old
※以下は削除用バッチ
net stop wuauserv
※コマンド実行後はPCを再起動する。
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
rmdir %systemroot%\softwaredistribution.old /q /s
rmdir %systemroot%\System32\catroot2.old /q /s
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
-
- 注意:上記を行った後は、必ずWindows Updateを行いましょう。
- Windows Update Client が古い場合「更新プログラムの確認」には60~80分かかります。
- Windows Updateの更新の履歴は全てクリアされます。
- Windowsのライセンス認証が一時的に外れる場合があります。
Windows Updateの設定を「推奨」にして更新を行えば、再び認証されます。
裏技!? (2016.05.28追記)
情報いただきました。
「サービス」を起動し、「WindowsUpdate」を右クリックし「再起動」を選択すると、更新の確認が素早く終了されるケースもあるようです。
(※手元のPCでは効果は未確認。6月以降に確認)
「WindowsUpdate」を右クリックし「再起動」を選択
▲クリックで拡大
再起動後、3~5分ほど待ってからWindows Updateの更新確認を行ってみましょう。
Windows Updateが進まなくなる、その他の原因
PCの放置またはWindows Update Client の更新で問題が解消しない場合は、Windows Updateのデーターベースやコンポーネントに異常が発生している可能性が高いです。
これは、以下のような操作でも発生します。
- Windows Updateを途中でキャンセルした場合。
- Windows Update後の再起動中にPCを強制終了した場合
- ※以下も稀に発生する
Windows Update中に(Webブラウジングなど)別の操作を行った場合
(メモリ不足やメモリの断片化が発生する)
メモリ管理の修正や、svchost.exe の挙動制御に関する更新パッチが含まれる場合や、「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」が実行されている間に上記を行うと、問題発生しやすいかも?
Windows Updateがなかなか終わらないから・・・会社・学校に行く時間だから・・・もう寝る時間だから・・・などの理由でも、Windows Updateを途中でキャンセルするのは止めましょう。
「更新プログラムの確認」はキャンセルしても大丈夫か?
手元のPCで5~6回確認してみた限りでは、
「更新プログラムの確認」はキャンセルしても大丈夫。
▲クリックで拡大
この画面が表示されている時は、PCの再起動やシャットダウンを行っても問題は出なかった。
- ただし、PCの再起動やシャットダウンを行うと「更新プログラムの確認」は最初からやり直しとなる。
※つまり「更新の確認」に80分必要なPCで「70分待った後にPC再起動」すると、次回の「更新の確認」は10分ではなく80分かかる。
トラブルの予防策
- Windows Updateの設定は「推奨」にしておく
または週1回はWindows Updateを行う。 - sfc /scannow の実行
- Windows 8.1の場合
Dism /Online /Cleanup-Image /ScanHealth
Dism /Online /Cleanup-Image /Restorehealth
も実行する。 - Cドライブの空き容量を増やしておく。使わないアプリなどは削除しておく。HDDの場合、きちんとデフラグしておく。
- Windows Updateの直前にPC再起動する。
(重要なファイルやサービスがシステムによって使用されていると、Windows Updateが進まない場合がある) - Windows Update中はPC操作を行わない。
Windows Updateを途中でキャンセルしない。 - Windows updateができない・失敗をくりかえす時の一般的な対処方法
▲このページで紹介している「セキュリティとメンテナンス」内の「トラブルシューティング」を実行する。 - Windows updateのトラブルシューティングツールを試す
▲このページで紹介しているWindows Update のコンポーネント リセットツールを実行する。
- 注)Windowsのライセンス認証が一時的に外れる場合があります。Windows Updateの設定を「推奨」にして更新を行えば、再び認証されます。
- Windows Updateの状態を「更新プログラムを自動的にインストールする(推奨)」に戻す
- Windowsをクリーンブートした状態でWindows Updateを行う。
トラブルの緩和策
根本的な解決策ではありませんが、Windows Updateにかかる時間をかなり短縮できます。
- Windows Updateの間だけ、セキュリティソフトを一旦停止してみる。
- 以下ページで紹介している施策をほどこす。
- ディスクのクリーンアップを行う。
その他の手順
以下はMicrosoftが推奨する手順
ページ前半の
「ディスク クリーンアップ」
「Windows Update Client 」の更新
これら全てを行っても効果が無かった場合の手順。
- Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2 で更新プログラムをインストールできない
- 公開日は 2014年6月 と少々古いですが、2015年9月に発生している問題も、上記で解消可能です。
- リンク先の手順
・PCの再起動
・システム更新準備ツール(Checksur.exe) を実行
・sfc /scannow の実行
・Catroot2 フォルダーのコンテンツをリセット
・誤ったレジストリ値の削除
・Windows Update ファイルの修復
・ウイルス対策ソフトの設定見直し
・SoftwareDistribution フォルダーの名前変更
・現在のジョブの BITS キュークリア
・更新プログラム958056の手動インストール
・Pending.xml の名前変更
・Windows パーティションに対して Chkdsk を実行
上から順に試す。7~8個試したあたりで大抵は直る。
- リンク先の手順
- 上リンクは かなり分かりやすく書いてあるので、このページ内で改めて手順解説は行いません。
- 公開日は 2014年6月 と少々古いですが、2015年9月に発生している問題も、上記で解消可能です。
- 2016.01.26追記分
Windows Update クライアントの情報をクリアにする手順 - Japan WSUS Support Team Blog - Site Home - TechNet Blogs
- 公開日は2014年12月とこちらも少々古いですが、2015年9月以降に発生している問題も、上記で解消可能な模様。
(手元のPC環境では、効果確認はこれから)
- リンク先の手順
・自動更新サービスと BITS サービスの停止
・SoftwareDistribution フォルダーのリネーム
・BITS のジョブを削除
・自動更新サービスと BITS サービスの開始
・更新プログラム検出の確認 - このサイト内で抜け落ちていた手順
「del "%ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr0.dat"」
「del "%ALLUSERSPROFILE%\Microsoft\Network\Downloader\qmgr1.dat"」
「wuauclt /resetauthorization /detectnow」
など。これが効果的なPC環境もある模様。
- リンク先の手順
- 公開日は2014年12月とこちらも少々古いですが、2015年9月以降に発生している問題も、上記で解消可能な模様。
ドツボにハマった時のTips
更新後のPC再起動が1~2時間経っても終了しない場合などに、再起動中に強制的に電源断を行うと、PC内にWindows Updateのゴミが残ってしまい、その後正常なWindows Updateができなくなる症状が発生します。
そのような場合は、以下「1.~3.」いずれかの方法を試します。
- Windows update後に起動しない、再起動ループする時の対処方法(Windows7/Vistaで深刻な場合)
Windows update後に起動しない、再起動ループする時の対処方法(Windows8/8.1で深刻な場合)
▲これらのページで紹介している「%systemRoot%\WinSxS\Pending.xml」の削除を試す。 - Windows updateのトラブルシューティングツールを試す
▲このページで紹介しているWindows Update のコンポーネントリセットツールを試す - 修復Discなどから起動して、Windows の復元を使い、Windows Update前の状態に戻し、このページ冒頭の「予防策」を行った後にWindows Updateを行う
このページの情報は以上です。以下はおまけ。
過去にこのページに記載していた「効果のなかった」情報
以下は2015年9月~2016年2月に掲載していた情報のうち、特に意味がなかったもの。
- BITS トラブルシューティング ツール
- 問題発生の有無が確認できるだけ。問題解決には別の手段が必要。
- Windows Update エージェントを最新バージョンに更新する方法
- リンク先で配信されている「Windows Update エージェント」は初めてWindows Updateする時に必ずインストールされるもの
- システム更新準備ツール
- このツールを実行すると、終了までに70~80分かかる。
実行後もWindows Update Client が古い場合は「更新の確認」には70~80分かかる。
Windows Updateコンポーネントが壊れている場合などには効果があるが、時間がかかり過ぎる。
- このツールを実行すると、終了までに70~80分かかる。
サイト内 関連ページ
・Windows Updateの失敗・トラブル・エラー「回避」方法まとめ
・Windows Updateが遅い、進まない、終わらない、失敗する問題の解決方法 (このページ)
・Windows updateができない・失敗をくりかえす時の一般的な対処方法
・OSが起動しないなど 深刻な場合 (Windows7/Vista)
・OS が起動しないなど 深刻な場合 (Windows8/8.1)
・Windows updateのトラブルシューティングツールを試す
・Windowsがインストールされているドライブが、ロックされている場合
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過去の「月例別」Windows Update トラブル対処方法まとめページ
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Windows7の搭載メモリとページファイルを極限まで小さくしてWindows Updateしてみるテスト
(メモ)Windows Updateで不要な更新パッチを除外してみるテスト(Windows7)