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 動画配信大手のパフォーム・グループ(本社・英国)と来年から10年間で約2100億円の契約を結んだJリーグは、3位以上を対象に「強化配分金」を新設し、優勝すれば翌年から3年間で17億円超とする案を検討していることがわかった。Jリーグ理事会があった20日、村井チェアマンは記者会見で「(増収分は)53クラブに均等に配るのではなく、集中的に投資する。J1に手厚く分配して、J1が変わっていくことが大切だ」と語った。

 Jリーグは放送権やスポンサー契約からの収入を一括管理し、テレビ中継の実績などを考慮して各クラブに分配している。パフォームとの契約は、2017~19年は年165億円。「強化配分金」が導入されると、優勝チームに翌年は10億円、2年目は5億円、3年目は2億5千万円と分割して支払う構想。2、3位の金額も検討している。連覇すれば雪だるま式に収入を増やすことが可能で、各クラブの戦力補強の意欲を刺激する。

 現在の賞金は年間優勝が1億円、2位が2千万円のほか、ステージ優勝や年間勝ち点3位以上などに8千万~1500万円が与えられる。関係者によると、優勝賞金を増やした場合、選手のボーナスが増え、チームの強化費に回らないという。

 ただ、上位と中位以下の格差ができるため反対の声もある。15年度の配分金は、J1最多が浦和とガ大阪の2億7千万円。最少は柏と甲府の1億8600万円で、差は8400万円しかない。

 また、J1は15年から11年ぶりに復活させた2ステージ制とチャンピオンシップを今年で廃止し、来年から通年のリーグに戻す方針。村井チェアマンは「10月の理事会をめどに関係者との協議を詰めていく」という見通しを示した。

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