日本の鉄道「英語アナウンス」は回りくどい?

英国のようにもっとシンプルで問題なし!

英国の駅構内にある電光掲示板。停車駅案内には停車する駅を示す「Calling at」の文字が見える

国際社会となった昨今、日本国内でもあらゆる場所で英語による案内が一般化しつつあり、もちろん鉄道を中心とした公共交通機関も、表示や放送に英語の案内が用いられるようになった。あと4年後に迫った東京オリンピックへ向けて、さらなる整備が急務であろう。

ところで、昔からよく言われているのが、日本語の案内放送はいささか過剰気味ではないか、という話だ。日本に住む外国人同士の座談会などでも、必ずと言ってよいほど、この話題が出るが、実際のところ、外国ではどのような案内がされているのだろうか。ヨーロッパの事情をご紹介しつつ、日本と比較してみた。

欧州では少なかった案内放送

元々、英国を含むヨーロッパでは、駅構内や車内で不必要に長々と案内放送をする習慣はなかった。車内では、必要最低限の行き先や次の停車駅の案内程度、駅も行き先と停車駅程度の内容で、駅や列車によっては何の放送もない場合もあったほどだ。

とはいえ、近年は自動放送が普及したことで、以前と比較すれば、これでも結構いろいろな案内をするようになったと感じる。天候に応じた、「傘のお忘れ物にご注意ください」といった細かい案内まではさすがにないが、終点で忘れ物の注意喚起をするなど、昔ではありえなかった放送が、最近は各地で行なわれるようになってきた。

これは、各国で施行されたバリアフリー法の影響もあるようだ。ドアチャイムや電光掲示板も含め、最近は相当な老朽車両にも、しばらく使う予定がある車両には、自動放送装置が必ず設置されるようになり、こうした案内は車掌がせずとも、勝手に放送してくれるようになった。

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