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 台風16号が20日に鹿児島県に上陸し、今年で6個目の上陸となった。1951年の統計開始以降、年間上陸数は90年と93年の記録に並んで2番目の多さ。平年の上陸数2・7個の倍以上だ。

 要因は8月中に4個の台風が上陸したことだ。気象庁によると、太平洋側の高気圧の張り出しが例年より弱く、日本列島に接近する進路ができた。北海道や岩手県に相次いで上陸し、54年9月と62年8月に並んで8月の上陸数は1位だった。

 9月は日本の南海上から西側に放物線を描くようにして本州付近を通過する進路が典型的だ。さらに、フィリピンの東海上の海水温が高いことから、発達しながら進む台風が多い。5日には5個目となる台風12号が長崎市付近に上陸。気象庁の担当者は「今後も発生する恐れがあるので、これからも台風情報に警戒してほしい」と呼びかけている。

 上陸数の過去1位は2004年の10個。この年は8月末時点で平年より発生数が多く、太平洋高気圧が平年より北東や北にあったことで台風が日本付近に接近するコースをたどり、6月にも2個の台風が上陸するなど特徴的だった。