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【朝鮮大学校 60年の闇(上)】小池百合子都知事、朝鮮大学校認可取り消し視野 美濃部亮吉氏が政府無視、強引に認可

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【朝鮮大学校 60年の闇(上)】
小池百合子都知事、朝鮮大学校認可取り消し視野 美濃部亮吉氏が政府無視、強引に認可

朝鮮大学校認可の決裁文書。当時、東京都知事だった美濃部亮吉氏が旧文部省事務次官通達のくだりを自らペンを走らせ消している 朝鮮大学校認可の決裁文書。当時、東京都知事だった美濃部亮吉氏が旧文部省事務次官通達のくだりを自らペンを走らせ消している

 同時期に北朝鮮では、初代権力者である金日成(キムイルソン)の思想のみを絶対化する主体思想の浸透が急ピッチで進む一方、総連内でも激しい権力闘争が始まっていた。第1副議長だった金炳植(キムビョンシク)は「金日成首領様への絶対忠誠」を掲げてライバルを容赦なく排除、議長の韓徳銖(ハンドクス)の追い落としまで図った。男性は、そんな金炳植の先兵を務めていた。

 金炳植は在校生らによる非公然の私兵部隊(通称・ふくろう部隊)を組織化。政敵の尾行や監視、密告もさせた。最大の被害者は“まともな学問”を教えていた教員だ。教え子からの指弾で追い詰められ、学校を去った者も数知れない。

 この権力闘争を境に朝大は荒廃に向かう。あらゆる科目が、荒唐無稽な主体思想や革命歴史と結びつけられていったのだ。在校生は教員への尊敬の念を失い、規律は緩み、在校生の脱走も相次ぐようになる。

 「卒業ができそうもない在校生は親を説得し、北朝鮮への帰国を勧めた。帰国後の消息は分からない。脱落者を出さないことが班長に課せられた最大の使命だった」。当時の文学部で班長を務めた卒業生は申し訳なさそうに語った。    (敬称略)

 核実験強行で暴走を続ける北朝鮮に盲従する朝大の闇を再び追う。

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