音楽専科社が自己破産申請、ヴィジュアル系音楽誌「SHOXX」、アニメ声優専門誌「Pick-up Voice」など発刊

帝国データバンクは、音楽専科社が9月20日付で事業を停止し、自己破産申請の準備に入ったと報じた。

音楽専科社は、1966年(昭和41年)11月に設立された雑誌・書籍出版業者。かつては、洋楽専門誌「音楽専科」を出版していたが、近年はヴィジュアル系ロックバンド専門の音楽誌「SHOXX」(90年10月創刊)、アニメ声優専門の情報誌「Pick-up Voice」(2007年4月創刊)の月刊誌2誌を主力に展開していた。

また、不定期刊行の増刊号や人気ミュージシャン・アイドルの写真集、ムックなどの出版も手がけ、主に10~20代の固定購読層に対して情報を発信。98年9月期には年売上高約21億円を計上していた。

しかし、近年はインターネットやスマートフォンなど新たな情報媒体の台頭による出版不況の影響から業容は縮小し、財務面もひっ迫。そうした中、2015年6月に民事再生法の適用を申請した栗田出版販売に不良債権が発生し、近時の年売上高は2億5000万円内外にとどまり、雑誌販売の落ち込みに伴う業績悪化に歯止めがかからない中、先行きの見通しも立たないことから、今回の事態となった。

負債は約4億円の見込み。

帝国データバンク
http://www.tdb.co.jp/tosan/syosai/4211.html