今年は周年記念の美術館が多いような気がします。
山種美術館も開館50周年を記念する特別展をシリーズで開催しています。
直前の「江戸絵画への視線 岩佐又兵衛から江戸琳派へ」は気づいたら終了という状況でしたが、今回は間に合いました。
山種コレクションが所蔵する写楽の3点を展示。壁にかかる作品は接近できるので単眼鏡がなくても雲母の輝きがわかりました。内2点は撮影可となっていました。
・三代目坂田半五郎の藤川水右衛門 寛政 6年(1794)
・二代目嵐龍蔵の金貸石部金吉 寛政6年(1794)
そして圧巻は広重。
今春サントリー美術館で見た、原安三郎コレクション 「広重ビビッド」 の「名所江戸百景」と「六十余州名所図会」も迫力がありました(カタログは宝物です)が、山種コレクションの保永堂版「東海道五拾三次」は「その多くが初摺りというだけでなく、かつて画帖に収められていた際の扉の題字も含まれており、数ある現存作品の中でも極めて貴重な作例」というもの。
その全56枚が揃いで一気に公開されていました。江戸から京都までの旅気分を味わえるだけでなく、風や雨などがリアルに書き分けられている様がよくわかって非常に面白かったです。
9月29日まで。一般1200円。