原発事故後に輸入した福島産食品407トン 約半分は返送=韓国

【ソウル聯合ニュース】2011年3月の東日本大震災による東京電力福島第1原発事故の発生後、韓国が輸入した福島県産の食品は400トンを超えることが分かった。

 韓国国会保健福祉委員会に所属する野党・国民の党の崔道子(チェ・ドジャ)議員が19日、食品医薬品安全処の資料の分析結果を明らかにした。それによると、原発事故発生後の6年弱に韓国が輸入した福島県産の食品は407トン、このうち197トンは通関時に放射性物質が検出され日本に全量返送された。

 輸入品の内訳は、水産物の加工品が233トンで最も多い。二つ以上の食品添加物が含まれた混合製剤が51トン、キャンディー類が41トン、清酒が33トンなど。

 年別の輸入量をみると、11年の94トンから12年に64トンに減少した後は60トン台前半にとどまったが、15年が69トン、今年上半期は54トンと増加傾向にある。

 韓国は現在、福島県の農産物19品目と飼料、水産物の輸入を禁止している。

 崔議員は「韓国政府は、日本政府が放射性物質の検査証明書を提出し韓国で検疫時に精密検査も行っているため国内に輸入される福島県産の食品は安全だとするが、韓国の国民は日本からの輸入食品をもっと厳格に制限すべきだと考えている」と指摘。当局の積極的な姿勢を促した。

 一方、食品医薬品安全処が消費者団体と共に実施した意識調査によると、放射性物質が検出されなくても日本産の水産物を購入しないと回答した人が14年の調査で全体の68.8%、15年は67.6%を占めた。韓国政府が提供する放射性物質関連の情報を信頼していないという回答は、2年とも約87%に上った。

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