上海空港爆発の男 社会の注目集め自殺を計画か
中国・上海の空港でことし6月、男が手製の爆発物を爆発させ旅行客3人がけがをした事件で、中国メディアは、事件は借金で自暴自棄になった男が社会の注目を集めて自殺しようと計画したもので、地元の検察が逮捕を決定したなどと伝えました。
中国・上海にある浦東空港の出発ロビーで、ことし6月、29歳の男がビール瓶に火薬などを詰めた手製の爆発物を爆発させて旅行客3人がけがをしました。男はその場で刃物で自殺を図り、病院で手当てを受けていましたが、中国メディアは上海の検察が逮捕を決定したと13日に伝えました。中国メディアによりますと、男は、当時、内陸部から上海に隣接する江蘇省に出稼ぎに来ていましたが、賭け事で作った借金を抱えて自暴自棄になっていたということです。男は捜査当局のこれまでの調べに対して、「同年代の若者が家庭を持つなどしているのに、自分は役に立たないと思い、社会の注目を集めて自殺しようと思った」と話しているということです。中国では、3年前、北京の空港で地元政府に不満を持つ男が、手製の爆発物を爆発させる事件があり、今回の男はこれをまねたとも話しているということです。中国では、個人的な問題を抱えたり、社会への不満を持ったりした人物が、多くの人が集まる場所で事件を起こし、関係のない人を巻き込むケースが相次いでいます。今回、浦東空港では、全日空などのカウンターが一時、閉鎖されるなどの影響も出ていました。