南シナ海での共同哨戒活動 米中どちらにもつかない 比大統領
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フィリピンのドゥテルテ大統領は、前の政権がアメリカとの間で合意した南シナ海での共同哨戒活動について、「私は中国とアメリカのどちらの側にもつかない」などと述べて参加しない意向を表明し、今後、両国の軍事面での協力関係に影響が出る可能性があります。
フィリピンのドゥテルテ大統領は、13日、首都マニラで演説し、前の政権がことし4月にアメリカとの間で合意した南シナ海での共同哨戒活動について、「わが国は敵対行為には関わらない。私は中国とアメリカのどちらの側にもつかない」などと述べて参加しない意向を表明しました。南シナ海では、中国が人工島を造成して滑走路やレーダー施設の整備を進めるなど軍事的な活動を活発化させ、フィリピンの前の政権は、アメリカとの軍事面での関係を強化することで中国に対抗してきました。一方、ドゥテルテ大統領は、前の政権の方針とは一線を画し、インフラ整備などで中国から経済支援を得るために関係の改善を進める姿勢を強調しています。南シナ海をめぐる安全保障政策について、ドゥテルテ大統領が、ことし6月に就任してから、アメリカとの軍事協力を見直す方針を具体的に表明したのはこれが初めてで、今後、両国の関係に影響が出る可能性があります。