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前回の記事では、データの取得から活用までを幅広く説明しました。全体像を解説したところで、個別の事象にフォーカスして説明します。
これまで説明してきたように保持するデータを活用し、そこから自社のビジネスに役立てることに関しては誰も反対意見を述べることはないでしょう。データ活用という文脈における方向性はほぼ一つの道であることは疑う余地はありません。
しかし、これだけデータ活用が重要だと多くの企業が認識している中、なぜ「イマイチ」データ活用の取り組みに手応えがないのでしょうか。本稿ではその点について考察していきます。ここでは基本的に自社のデータはすべて1つのDWH(データウェアハウス)に集約した段階において起こりうることを想定しています。
自社データを1つのデータソースに集約した後に考えることは、誰がどんな権限をもってデータにアクセスできるのかという点です。いわゆるどの程度の範囲で利用可能データを利用を可能するか「データアクセシビリティにおける業務フロー」を定義しなければなりません。せっかく1つのデータソースに集約されているのだから、みな平等にアクセスできればよいかというとリスク管理の観点では、そんなことは言えません。
直近で言えば、通信教育大手の会社が顧客情報を流出したとして大きな問題になったことが記憶に新しいでしょう。言わずもがなではありますが、ある特定の個人によって引き起こされた事象が企業のその後の方向性を決定的に変えてしまうほど、データの扱い方は気をつけなければならないのが現状なのです。
個人情報保護法が設立され、内部統制報告制度(J-SOX)などが取り入れられ、企業における情報統制体制はかなり充実してきています。そのため、情報へのアクセシビリティにおいても厳格な運用ルールが定められ、運用されることが普通になってきています。この運用が厳格なほど、データ活用のハードルが上がってしまうのです。これらはまさにトレードオフの関係性となります。
前回の記事にて情報システム部門とマーケティング部門が相容れないと書きましたが、これはまさに上記のトレードオフがそうさせるのです。どちらか一方の主張が強ければそちら側に倒れてしまいます。基本的にはお互いに協調してバランスをとりながら活用の道を探るということが王道なのですが、これがなかなか難しい取り組みであると言えます。
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