JVCヘッドホンアンプ「SU-AX01」プレミアムラインCLASS-Sに誕生。DSD11.2／PCM384/32対応

電源による2種類の動作モードを装備

　JVCケンウッドはJVCブランドのヘッドホンアンプ「SU-AX01」を11月上旬に発売する。価格はオープン、想定市場価格は税別で11万円前後の見込み。

　本機は、同ブランドのトップグレードCLASS-Sに属するモデルで、USB DACを内蔵しUSB経由で最大DSD11.2MHz、PCM384kHz/32bitに対応する。また同社独自の高音質技術K2テクノロジーにより、再生ファイル形式の音の違いを表現しきるとし、単なる対応ではなく「しっかり対応」すると謳っている。

　PC以外のデバイスとの連携も、光、同軸といったデジタル入力のほか、ライン入力も備え万全の構えとしている。

　アンプ回路は、左右チャンネル独立のバランス伝送とし、しかもディスクリート構成で組まれている。バランス出力においても左右独立とし、3.5mmバランスモノーラルミニジャック（ステレオ出力の場合はLチャンネルを使用）を2チャンネル装備する。

　ボリュウムには左右独立動作の電子ボリュウムが搭載される。このほか、デジタル回路とアナログ回路のセパレート化、回路基板をシャーシからフローテングさせる構造、左右独立電源など、高音質再生へのノウハウが盛り込まれている。

　本機の駆動は、内蔵リチウムイオンバッテリーのほか、バスパワー駆動、ACアダプター（市販品）による給電でおこなわれる。内蔵電池はフル充電でおよそ5時間動作（デジタル接続時、アナログ接続時は約5.5時間）する。PCとの接続ではUSBバスパワーで動作するが、ACアダプターを使用し余裕ある給電が叶う場合にはハイインテンシティモードで動作することができ、より高音質でのリスニングを楽しむことができるという。

　本機の左右独立出力を活用できるオプションのリケーブルも同時発売される。ラインナップは次の通り。

CN-HS01MB　オープン価格（市場想定価格￥9,000前後）
3.5mm3極×2ｰ3.5mm4極、1.8m
対応モデル：HA-SS01／02
CN-HY01MB　オープン価格（市場想定価格￥11,000前後）
3.5mm3極×2ｰ3.5mm3極×2、1.8m
対応モデル：HA-SW01／02
CN-HM01MB　オープン価格（市場想定価格￥22,000前後）
3.5mm3極×2ｰMMCX×2、1.2m
対応モデル：HA-FW01／02、FX1100／850

　リケーブルは基本的に同社リケーブル対応ヘッドホン／イヤホン用に開発されたものだ。中でもMMCX端子を装備したイヤホン用のCN-HM01MBは、6N-OFC線を使用し、HOTとCOLDのみならずGNDも活用した芯線構造とすることで、音のクリア感を向上させたという。さらに、独自のコニカル・レングル・インシュレーターの採用により、さらなるクリア感アップが図られているとしている。

　ヘッドホンアンプSU-AX01とオプションのリケーブルにより、CLASS-S製品による高音質ワールドの完成度が増したといえよう。すでに同シリーズラインナップモデルを愛用する方も、これからウッド振動板ヘッドホン／イヤホンを購入しようと検討している方も、SU-AX01とリケーブルは見逃せない存在になるだろう。

SU-AX01の主な仕様
●入力端子：USB A-Type（iPod、iPhone、iPad接続専用）、USB Micro B-Type（PC接続用）、USB Micro B-Type（DC入力、充電用）、光デジタル（Tos）、同軸デジタル（RCA）、アナログライン（3.5mmステレオミニ）
●実用最大出力：100mW×２（バランス接続 16Ω 10%歪み）
　　　　　　　　220mW×２（バランス接続 32Ω 10%歪み）
　　　　　　　　100mW×２（ノーマル接続 16Ω 10%歪み）
　　　　　　　　160mW×２（ノーマル接続 32Ω 10%歪み）
●周波数特性：10Hz〜100kHz（ライン入力）
●電源：内蔵リチウムイオンバッテリー
●外形寸法：W80.4×H28.5×D153.5mm
●質量：400g
●付属品：充電用マイクロUSBケーブル、ノイズフィルター