男子生徒のセクハラに悩む女性教師、韓国で急増

4年で2倍に

 このほかにも、生徒たちが教師に「処女だと思っていましたが、子どもが二人もいるのを見ると性関係をしましたね」(慶北、中学生)、「一緒に寝てみたい」(忠南、高校生)、「○○(生徒の名前)と寝ましたか」(忠南、高校生)、「社会の窓を開けるからキャンディー下さい」(慶南、高校生)など、到底考えられないような淫談を口走るケースもあった。

 特に生徒たちの間でスマートホンが普及したことで、スマートホンやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を利用して教師をセクハラするケースが年々増えている。例えば慶尚北道の中学のある生徒は2014年から15年まで携帯電話で2人の女性教師のスカートの中を十数回動画でひそかに撮影したことが発覚し、他校に転校した。また、昨年ソウルの中学1年生は教師の写真と淫乱な写真を合成してSNSに掲載したほか、全羅北道の高校2年生は教師のスカートの中を携帯電話で撮影し、これをカカオトーク(スマートホン向けの無料チャット・通話アプリ)のチャットルームに掲載。他の友人と写真を共有した。

 専門家たちは教権侵害事件の中でもセクハラは特に被害教師らに大きな衝撃を与えると説明する。韓国教総(韓国教員団体総連合会)のハ・ソクチン教権局長は「セクハラは心理的な衝撃に加え、性的羞恥心まで抱かせるため、心理的回復が非常に遅い」と警笛を鳴らす。

 教権侵害を阻むために昨年改定された「教権保護法」が先月施行されたものの、現場では教師のセクハラ問題の解決に対して相変らず懐疑的だ。教権保護法は、学校長が教権侵害事件を教育当局に必ず報告するよう命じており、深刻な教権侵害を経験した教員には専門的なカウンセリングを支援する「教員治癒支援センター」を運営するよう規定している。

 ハ・ソクチン局長は「教権保護法は事後対策に重点を置いており、加害者を教育する上での強制性もない。特に教師に対するセクハラ問題は青少年たちの性文化と青少年の間でのスマートフォンの高普及率など社会全般的な問題と密接な関係があり、法だけで解決することは到底難しい」と説明した。

キム・ヨンジュ記者
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