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枕で月商1億円 アマゾン圏外のニッチで勝負 (村山らむね)

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2016/9/16付
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 大アマゾン時代とも言えるインターネットショップ界。多少語弊はあろうが、アマゾンだけが悠々と売り上げを伸ばしているように見える。アマゾンと競合するのではなく、共存共栄する道を小売り、製造、サービス、あらゆる業態が考えていかなければならない。

まくらはオリジナル商品も多く開発している
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まくらはオリジナル商品も多く開発している

 大波に巻き込まれないネットショップのあり方として、ニッチショップ(非常に狭い特定分野を扱うショップ)とマイクロショップ(手作り品などにこだわった超零細ショップ)いうものがあるのではないかと思う。今回は、特にニッチショップを取り上げたい。

 まくら(千葉県柏市)という会社がある。河元智行社長は異色の経歴だ。寝具業界にいたことがなく、前職はビックカメラの販売員。そこから2004年に友人と枕のネットショップを立ち上げた。「合わなかったら返品できる」という消費者本位の売り方で一躍支持を得た。月商1億円、ほぼ無借金経営を誇る。

 狭いからこその、4つの深掘りが面白い。

 まずはオリジナル枕の矢継ぎ早の開発。寝心地にこだわったものはもちろん、千葉県の形をした枕、落花生の殻を詰め物に利用した枕などで話題を作る。開発した商品の1割ヒットすればいいとおおらかだ。最近のヒットは抱きまくらで、女性に非常に受けているそうだ。磁気ネックレス大手の共同開発など、ちょっと多様な企業とのコラボ商品もある。

 2番めに、枕のIoT化。スマートフォンの睡眠アプリは数々あり、非常に人気があるものも多い。そういったアプリと枕を組み合わせて、ただ睡眠状態がわかるだけではない、ゲーム性も持たせた面白いアイデアを企画中だそうだ。

 3番めにはメディア化。様々なオーダーメード枕店の情報をまとめたサイト「まくらる。」を作り広告収入を得ている。いわば枕版の「食べログ」だ。実店舗で試して買いたい消費者も少なからずいる。そんな顧客との接点を作り、ライバルたちの店にも送客する。枕に関わるすべてのコンタクトポイントを、自ら生み出そうという試みだ。

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枕で月商1億円 アマゾン圏外のニッチで勝負
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