［ボート］とこなめボートヤングダービー　カウントダウン特集【注目選手（２）】

　久々のＧＩ制覇で勢いに乗る篠崎仁志が、返す刀でヤングダービーに照準を合わせる。先の多摩川・周年記念のファイナルは、イン岡崎恭裕との抜きつ抜かれつのデッドヒート。「３周目までのレースはよく覚えていない」と、頭の中が真っ白になるぐらい集中力を高めた篠崎が真っ先にゴールを駆け抜けた。

　１６年はやや精彩を欠くスタートとなったが、５月の地元福岡で今年初Ｖを飾ると一気にリズムアップ。前半戦の不振が信じられないキレのあるターンが戻り、ＳＧもオールスターから４連続で出場（準優進出は２回）。調子の良さに結果がついてきた。

　満を持して臨むヤングダービーは、前身の新鋭王座戦（１３年）をすでに制しており相性いい大会に変わりはない。ＳＧなど大きな大会を走る経験値は言うまでもないが、世代が近い選手と切磋琢磨（せっさたくま）するレースも得難い経験。岡崎に競り勝ったレースがどれほど篠崎を成長させたか。

　賞金ランクも１８位（９月１７日現在）に浮上。初のグランプリ出場も見えてきたが、まだ出場争いに加わっただけで本当の勝負はこれからだ。このヤングダービーを優勝して賞金バトルのライバル達に挑戦状をたたきつける。