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ポジ熊の人生記

好きなことを、見てもらえる情報にして発信する、そんなブログを目指しています。

ブログサロンのモラトリアム弱者への教唆は無責任です

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ブログサロンに責任はない

4ヶ月で大学を中退し起業します。レールに沿ったつまらない人生はもう嫌だ。

「ブログで月100万」とか書くから途端に胡散臭くなるんです。そんなにお金が欲しいならお勤めした場合の生涯年収でも算盤で弾いてくればいい。そうじゃなくて

「人生においてどのような決断をするか」という依拠が内省によるものではなく謎の利益目的集団である

これが大問題なのですよ。サラリーマンか起業か、こんなの些末なことです。

生きづらい人々の受け皿 

生きづらい人々の受け皿がプロブロガーしかない問題

生きづらい人々の受け皿がプロブロガーしかない問題 - ニャート

僕の会社でも中途でやめていく人への手向けの言葉がだいたい「勿体ない」「残念だ」「ほかでやっていけるのかい」です。日本は会社に入る=イエに入ると同義で、抜けたものは抜け忍みたいな扱いになります。

2016/09/19 07:41

ニャート氏が書いたこの記事は、ブロガー界隈で大きな話題を呼んでいる「大学中退起業宣言」問題について非常に明瞭な知見を得ることができます。僕の言いたいこと、思っていることがここに上手くまとまっていて、見ていて「そう、そうなんだよ!」こんな風に感じたのです。

 

  1. 1社に生涯勤め続ける人は過半数
  2. 転職者の再就職が困難
  3. 路頭に迷ったときのブログや手引するサロンは蠱惑
  4. サロン運営者はなにとぞ適正価格の提供を
  5. 日本社会はリトライを受け入れる土壌を

 

概ねこのような内容となっております。

 

1社に勤め続けることとリトライの難しさ

僕自身が1社しか経験がないので、転職者の苦悩などは語れないのですが、会社にいるものとして中途で去る人の背中をかつての同僚がどう見ているかをお伝えしたい。

 

「残念」

「もったいない」

「ほかでやっていけないだろう」

 

これで9割を占めます。ほとんどの人はネガティブな印象を持つようです。

 

何というか、「抜け忍」を彷彿とさせる。別に地平の果てまで追いつめて彼岸の人にしてしまうような暴力的な意味ではなく、異端であり忌むべきものの烙印を押しているような気がするのです。

 

確かに、僕の中にも彼らに対して「残念」という気持ちは少なからずあります。「せっかく仲間だったのに」こんな非合理な感情を起こさせる力が世間にはあるのです。しかし、普段から転職してフリーランスを始める人々をインターネットの世界で見ていますから、会社勤めオンリーのガチガチサラリーマンよりは「新たな門出を祝いたい」という気持ち、「この会社じゃなくても人生やっていけるよ」という気持ちもある。だからネガティブな言葉は向けないようにしています。

 

思うに、日本は会社に入る=イエに入るという図式があるのでは。

 

イエに入ればお前はもう家族の一員だ、だから水臭いことを言わずにお付き合いしろ、だって家族なんだから。なに、抜ける!?そうか、お前は勘当だ、そんなやつは世間に出ても受け入れ先などないぞ、覚悟しろ!

 

こんな感じです。もちろん、抜けた先でも2度や3度イエを出た「根をはらない人」への当たりは本当に強くなる。会社を辞めることで、何か呪詛の類をかけられたような錯覚に陥るでしょう。これが日本のアニミズムなのかもしれません。

 

ーー

 

今回はブログサロンの無責任を断じるエントリですが、日本においてリトライを許さない背景があることは事実ですし、認めざるを得ない社会の癌であると感じます。それを踏まえたうえで以下サロンについて述べていきます。

 

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悩める人は壺も買うしサロンにも入る

「藁をもすがる」という故事はご存知でしょう。どん底にいる人は、何にでもすがってしまうもの。たとえそれが実体の見えない、人生の成功を喧伝する虚構の存在だったとしても、です。そりゃ壺も買いますよ。

 

どうも最近ではこれ、「ブログ」にすり替わっているようです。

 

なんせ巷ではブログで月に100万を稼ぐ人がいるらしい。まじかよ、これならドロップアウターの私でも人生逆転できるかもしれない。しかし、やり方がわからない。ブログで稼ぐってどうすればいいの?なになに、成功を約束する教室のようなものがあるらしいじゃないか。ブログなんてシステマチックなもの、0ベースで始めるのは難しいに決まっている。よし、ここは彼らにすがろう!

 

このような構図です。

 

ニャート氏はブログサロンのような存在を「陰に光を当てる存在」と表現しました。なんとも優しい世界です。見る人が見れば第2第3の与沢翼風情報商材詐欺集団と断じるのでしょうから。

 

ブログに罪はない。どんな状況でも情報発信できるというのは、万人の救済になり得ます。退学しても無職でもニートでも誰でも救われる世界が、そこにはあります。

 

ですが、この「万人の救済」という力強いポテンシャルを逆手に取る形で、お金を集金する苗床に利用する光景はブロガーとしてはあまり気持ちの良いものではない。これは正直な気持ちです。

 

さて、弱者とはドロップアウターだけを指す言葉でしょうか。件の大学生はドロップアウターではありません。暗澹たる未来を描かざるを得ないどん底の人とは対極の位置にいる、華の大学1年生です。

ですが、彼も弱者なのですよ。「個」という見えない存在を追い求めて出口のない迷路を彷徨する、モラトリアムを拗らせた弱者です。

生半可なライティングスキルを持ってしまったが故に、世間という厳然たる存在に抗おうというのです。誰でも持ち合わせる一面が腫瘍となって形成されてしまった重症のケース。ここに教唆する先駆者が存在するのは、疑いようのない事実でしょう。

 

多くの人は、悩み、苦しみながらも道を探して選択して、決断を繰り返して生きていく。そこでは世間との摩耗に堪えて生き方を獲得したり、なかには起業という道を腹を決めて進む人もいる。

 

重要になってくるのは「自分で決めること」。

 

かつてここに媒介者は存在しなかった。いても肉親か親友か教師か。少なくとも、利益目的で動く集団など存在しなかったはずなのです。しかし、ここにきて「ブログ」を母体に、このような悩めるモラトリアム只中の若者を導こうとする集団が勃興しています。さて、これは悪なのか、それとも・・・

 

ブログサロンは悪なのか

壺に比べたら価格は適正でしょうし、ブログに関してそれなりの手ほどきをしてくれるから、問題がないように見えます。

 

良くないと感じる部分は「弱った人への誘惑・教唆」です。件の大学生はどういう経緯を辿ったかは定かではありませんが、入学4か月目にして「中退する」と決意しています。入学金など親の支援を受けたにも関わらず、なぜ卒業しないで中退する必要があるのか。ここに合理性はありません。

 

ブログを始める、または起業するにしても大学の4年間でモラトリアムも享受しつつ人脈の形成や勉強など自由にやれるじゃないですか。「大学生」という強力な肩書は、水面下で力を蓄える人の強力なシェルターになり得る。これが一歩大学を飛び出して中退者となったら、周りの見る目は途端に氷点下へ暗転するでしょう。厳しいですが、これが現実なんです。

 

もし、サロン関係者が「大卒なんて肩書は捨てて起業の道を選ぶのが真の人生だ」なんて誘惑したとして、それにまんまと乗っかってしまったとしたら。ここにはサロンに明らかな罪を認めざるを得ない。

「自分ってなんだろう、周りと一緒が嫌だ。」こんな風に自我を拗らせた迷える未成年者に、根拠の曖昧な理屈で別の道を提示する責任が彼らにはあるでしょうか。僕にはないと思います。たとえ件の大学生が不幸になったとして、それに対して責任を負うのはサロンの人間ではありません。

 

情報商材を適正価格で販売してほしい、これはおそらく多くのセミナー関係者に願わずとも叶うケースが多いでしょう※。何故ならば悪しき前例により高額情報商材は危険であり、詐欺であるというリテラシーが多くの人に浸透しつつあるからです。

僕はここを心配していません。そうじゃなくて、明らかに合理性に欠くようなレールを提示し、そこに乗らせるような恣意的な誘導をすること。これこそがブログサロンの悪であり、襟を正さなければいけない部分です。あまりにも無責任すぎる。

※もちろん、高額で不適正な価格で情報商材を売りつける輩も現時点で存在し、悲しいことにそれを買う人も後を絶たないのは事実です。ここも絶え間ない啓発が必要な部分でしょう。

 

0ベースからブログを始める人や雲をつかむ状況の初心者には有難い存在でしょうし、そこを手ほどきして報酬を得ることは何の問題もありません。しかし、自分たちと同じ立場の人間を増やそうとする目的で、他人の人生を大きく動かすような教唆をするべきではない。あなたたちはブログの教師であり、人生の教師ではないのです。ましてや責任をとれるわけでもない。

 

お金稼ぎしたいからといって才能の有る一部の人間の月収を声高に叫び、それで弱者を惹き付けてお金をせしめとる構図、さらに人生における大きな決断を極端なベクトルへ振らせる誘引を作る。これがあなたたちの胡散臭さを助長しています。

 

ブログサロンなんだからブログのことだけ教えればいい。

どうして生き方にまで介入するのですか?

 

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おわりに

道に迷っている人がブログという手段に辿り着くことは、個人的に僥倖です。僕も人生を救われた過去がありますから。もし誰かから「ブログの始め方を教えてください」という連絡を受けたら、喜んで手ほどきしようと考えています。外れたレールが「ブログしかない」という感覚はありません。ブログには希望があると信じています。

 

しかし、ここに営利目的の集団が介在してしまうと、途端に雲行きが怪しくなる。オープンで健全な学びやだったら何も問題はないのですが、合宿と称して見えないところで何やら意見交換をしている。そこで人生の決断すら左右する洗脳的なものまで行われている。

表向きでは華々しい喧伝、恣意的な世間との対立構造形成、炎上エントリ上梓、そして今回の大学中退起業騒動。これらが様式美となるのは時間の問題でしょうね。

 

これからブログを始めたい方へ

基本は自分で調べて学ぶことです。これができれば、教室になど通う必要はありません。ブログというのは平易なシステムであり、難解なものではないという意識を持ってください。特にはてなブログは簡単に始められるブログサービスなのでおすすめです。

 

また、健全な寺子屋はたくさんあります。教えを乞うなら、相手を見極めてください。声高に「月〇〇万円!」と叫ぶ集団には、間違っても関わってはいけない。そこは最終的に「自己責任」に収斂していく利益目的の集団です。支払った対価以上の還元を念頭に置いているわけではありません。ましてや、あなたの人生に責任を負ってくれるものではない。

 

僕が無料でブログ運営情報を発信する目的は承認欲求の充足ですが、このような集団へのアンチテーゼも少なからず含有しています。今後も無償での情報提供を続けていく所存。ブログ運営に関してアドバイスを求める方は、遠慮なくお問い合わせフォームなどで連絡ください。答えられる範囲でお答えしますので。

 

↑この書籍ははてなブログの始め方を優しく教えているおすすめの書籍です。僕も電子書籍として所有しています。

 

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