• 蒼乱

【蒼乱】同盟海域、人魚の島へ

マスター:大林さゆる

このシナリオは2日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
  • relation
参加費
1,000
参加制限
-
参加人数
4~7人
サポート
0~0人
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
締切
2016/09/06 09:00
完成日
2016/09/13 00:13

オープニング

 自由都市同盟、ヴァリオス近郊に位置する漁村。
「網に人が引っかかってると思ったら、下半身が魚だったから、驚いたぜ」
 漁師たちが船に乗り、網を引っ張ると、人魚が気を失っているではないか。
「最近、海ではヴォイドが出没することが増えたし、魔術師協会に相談してみるか」
 ヴァリオスには魔術師協会の本部があった。
 そういう経緯もあり、村人たちは魔術師協会広報室に相談を持ちかけることにした。


 その話題は、ハンターズ・ソサエティにも伝わっていた。
「噂では、同盟海域のどこかに『人魚が住む島』があるらしいけど、もしかしたら、そこに住んでいた人魚がヴァリオス近郊に流れ着いたのかもしれないね」
 ラキ(kz0002)は紅茶を飲み、本部で寛いでいた。
「人魚から情報を聞き出せば、ヴォイドゲートの場所も分かるかもな」
 リアルブルー出身のハンター、水本 壮(みずもと・そう)はそう言いつつも、不機嫌だった。
「あの連中、俺達の存在を消すつもりだったのか?」
 壮は呟いたつもりだったが、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)には聴こえていたらしい。
「……統一連合議会のことか? リアルブルーでは最も権力のある組織らしいが、そういう連中が転移者たちを死亡扱いにするなど、俺は信用できんな」
 マクシミリアンの言葉に、ラキが頷く。
「本当だよ。普通だったら、捜索願いとか出すよね。あたしだったら、家族がいなくなったら、絶対に探しにいくもの」
 ラキは不思議に思っていた。
 統一連合議会の転移者に対する対応も妙だが、クリムゾンウェスト世界そのものが、『転移者を元の世界に戻さない』ということだ。
 そのことは、マクシミリアンも懐疑的になっていた。
 クリムゾンウェストに意思があるなら、何をさせようとしているのか?
 その目的は、未だに謎であった。
 ただ分かっているのは、クリムゾンウェストには『ヴォイドゲート』が存在して、それが世界の謎を解く鍵になっているということだった。
「まずはさ、人魚に会ってみようよ」
 ラキがそう言うと、マクシミリアンたちはヴァリオス近郊の漁村へと足を運んだ。



 村にはすでに、魔術師協会広報室から派遣されたスコットが聞き込みをしている最中だった。
「君の住んでいる島に、魔物……つまり、ヴォイドが現れたんだね」
「はい……なんとか逃げ出そうとしたら、捕まって……気が付いたら、ここに辿り着いていました」
 儚げな声の人魚。美しい姿だ。
「人魚って……確かに綺麗だけど」
 壮は美女を想像していたが、実際に会ってみると、美少年の人魚だった。
「少年の人魚もいるんだねー。初めて見たよ」
 ラキは興味津々だ。
「……用件は分かった」
 マクシミリアンは、スコットから今までのことを聴いて、納得していた。
「船で島まで向い、ヴォイドが現れたら退治するってことだ。島に取り残された人魚の長老が、海の古い歴史を知っているらしい」
 スコットも、今回の依頼に参加することになった。
 少年の人魚は、ハンターたちの励ましにより、瞳を潤ませていた。
「ご協力、ありがとうございます。僕たちが住んでいる島以外にも、昔は海底に『人魚の神殿』があったらしいのですが、詳しい場所までは分かっていません」
 同盟軍元帥・総司令官ブルーノ・ジェンマ(kz0100)の協力もあり、海軍の最新式大型戦艦『ルナルギャルド号』に乗り込むになった。
 海軍の兵士たちが、忙しそうに出航の準備を進めていた。
 村人たちは全長500メートルの軍艦を見上げて、驚きの声をあげていた。
「すげーなー。同盟の海軍には、あんな大きな軍艦があったとは……」
 子供たちは大はしゃぎだ。
 そんな様子を見ながら、ハンターたちが集まってきた。
「そっか。人魚の島まで行って、長老さんから話を聞くことができれば、ヴォイドゲートの場所も分かるかもしれないね。だったら、あたしも一緒に行くよ」
 ラキは張り切っていたが、壮はあまり乗り気がなかった。
「……俺は、留守番してるっす」
「おまえも一緒に行くんだ。リアルブルーに戻るためにもな」
 マクシミリアンがそう言うと、壮は顔を背けた。
「元の世界に戻ったところで、俺の居場所はないんだ」
「……なければ、自分で見つければ良いだろう」
 あっさりと告げるマクシミリアン。
 こうして、一隻の最新式大型軍艦で出発し、同盟海域に出没するヴォイドの群れを退治しながら、目的地である人魚の島まで向かうことになった。
 

プレイング

キヅカ・リク(ka0038
人間(蒼)|18才|男性|機導師
○心境
…RBで戦って、死んだことにさせられてたり色んな事があったけど
それでも知らなきゃ…進まなきゃ、なにも変えられない
その手がかりが、人魚の島にあるのなら…
僕…行くよ

○戦闘
・全体行程
敵が艦上に登ってくるまでは最低限の人数でローテーションを組み常時警戒
任せられるなら同盟軍にも協力願い覚醒の負担を抑える

艦上に上がってくる様なら周囲に発報
敵の種類によって大型、中・小型と対応をわけ其々で対応
敵の規模、数に応じて此方も出撃人数を抑え長時間の航行に備える
但し、数が多い場合は全員で

島到着時はユニット2体を先行させ本隊は後方から援護し周辺を制圧
その後に上陸し人魚側へ敵意が無く接触したい事を伝達

・個人行程
警戒参加
大型対応
艦から落ちぬよう注意

機体は今回に併せたインスレーターEWAC

トランシーバーをひとつ艦長に渡し情報共有の手段に
ポーションは必要な仲間に随時使用
警戒は暗黒海域侵入から初め二時間は機体を艦首付近に起き
CAMの技能や試作レーダー、目視を駆使して警戒
方位、距離を艦側へ伝達し敵進路手前に砲撃要請
敵の動きを止め、こちらで仕留めるという連携をとる
これにより砲撃にも慣れさせ、その後の支援砲撃の精度をあげたい
極力自分で処理し仲間の消耗を抑えたい

その後は可能な限りは目視、覚醒せずレーダーや高所などでの索敵で覚醒回数を温存
大型出現に備える
任せられればクレールに任せるなど意思疎通をはかり常にどちらかが対応

接近せず狙うのは頭部
水撃は自機でうけ発射時の硬直に空いたお口をぶち抜きたい

島上陸時は先行して警戒
敵を掃討後は白い布を機体にまいて敵意なしを表現
襲われている人魚は助ける
(かわいい子だといいなぁ

人魚接触時に聞きたいのは
ゲートについて
人魚、漁人についての現状、歴史、関係
(漁人側は殆どヴォイド化が進み絶滅の危機にあると伝える)
今後協力関係を築きたいという事
もし知っているなら初めての契約者はいつ頃かを聞いてみる
ジュード・エアハート(ka0410
人間(紅)|18才|男性|猟撃士
【心情】
海の男として人魚さんのピンチは放っておけないよ!

【行動】
・船/島共通
仲間とは無線で随時連絡取り合い
周囲を見渡し戦況をよく見る
負傷時にはポーション活用するが被ダメ減らせるよう立ち回りに注意

・島到着まで
敵が船上に侵入、人手が必要になったらその都度覚醒し迎撃
島で活動する分をさっぴいて可能な限り迎撃に参加
余裕がある時はパティさんと一緒に人魚君とお話
不安とか少しでも和らげられるといいな(話術

敵は中~小型を主に担当
半魚人は長射程活かしどんどん銀雨で数を減らしていくよ

大型敵の対応が不足するようなら青霜で援護に回るね
動きを鈍らせれば艦の砲撃も当たりやすくなるんじゃないかな

船上では落ちないように端にはいかないようにっていうのと、足元には注意して立ち回る
自分や仲間が危ない時はミルティの爪を甲板に立てて踏ん張って貰ったりスラッシュアンカーで対応
かなりの広さだし、仲間と離れすぎて敵に囲まれて孤立なんてことにならないよう立ち回りには重々気をつける
敵に囲まれたらミルティのキックとダッシュを生かして強硬突破して距離をとり、仲間と合流したり間合いを取り直すね

・島上陸
ミルティも一緒に
先発組からの情報待ちつつ、自分の目でも沿岸部の様子確認しておく(鋭敏視覚
敵がいた場合、先発組のリク君とクレールさんの方に気をとられているなら敵射程に入る前に攻撃を仕掛ける
CAMとヘイムダル、それに仲間の術や攻撃の間合いに敵をうまく誘導できるように範囲の銀雨と単体の蒼流星を使い分けて支援射撃
上陸の安全確保に努めるよ

上陸後、襲われていたり傷ついてる人魚さんがいないか道中気にかけて移動
いるなら助けなきゃね(応急手当
移動力差があるから距離があきすぎないよう注意

・人魚の長老さんと
人魚さん達が怪我してたり具合が悪くなければいいんだけど
様子を気にかけつつ、事情に耳を傾け、今回みたいにお手伝いできることがあれば手伝いたい旨お話しするね
クレール・ディンセルフ(ka0586
人間(紅)|20才|女性|機導師
人魚さん…私、自分の世界全然知らないんだ…
世界を広げる同盟の晴れ舞台!歪虚に邪魔させない!

■全体
連絡用に、艦全体に繋がる周波数教えて下さい!
あと、機体も私も落下防止になるべく縁近くに立たないように!
いざという時はアンカーブーツ!

■艦外警戒
キヅカさんとルドルフさんと、三交代制で船首で艦外警戒します!
私の番では機体を近くに駐めて、軍用双眼鏡で周囲を警戒!
危険なら、即時導きの光で方角を調べて艦内全域に通信します!
そして迎撃!特に海龍を見つけたら優先して頭を!
乗船前に、できるだけ削る!数を減らす!!

■整備
長丁場ですし、ルドルフさんの番に機体を下げる際は私が整備します!
機導の徒で構造を把握して、軍用ツールボックスで整備!
キヅカさん、丁寧に教えますから!一緒に頑張りましょうね!
ヤタガラス、インスレーター…もうちょっと、頑張ってね

■戦闘
海龍が出たら、キヅカさんか私が必ず出る!ヤタガラス、前に出ます!
皆さん、この機体を盾に!そして…私は海龍を最優先!
テールB!対空砲セット…照準、頭!くたばれぇぇぇっ!!!
続けてアサルトライフル、弾幕!海龍は近づけさせない、抑えこむ!皆さん、今ですっ!!
海龍を倒したら半魚人に!ライフルで援護します!長距離は対空砲っ!!

■上陸
キヅカさんと先行して上陸!もう一仕事ね、ヤタガラス!
周囲を丁寧に索敵して敵がいたら撃破、安全を確保!
その後、ソニックフォン・ブラスター、セット…調整良し
人魚さん!私の機体に一緒に乗ってください!これで、声を広く届けられます!
あなたの声を、仲間の皆さんに聴かせてあげて…安心、させてあげてください
お願いします!

■聞きたいこと
人魚の皆さん、初めまして。お会いできて嬉しいです
あの、皆さんは…この世界に、意思があるって…聞いたこと、ありますか?
私も、そんなこと考えもしませんでしたが…最近、そう考える出来事があって…
何か、ご存知でしたら…お願いします
ジャック・エルギン(ka1522
人間(紅)|20才|男性|闘狩人
【心情】
「暗黒海域か。俺は港町の生まれだから、船乗りから話は聞いてるぜ」
「ゲートも気になるけど、自分の世界の問題も何とかしなきゃあな」

【目的】
人魚の島に向かい、出没する歪虚を退治する。ジャック個人の目的は、
同盟の海を閉ざす暗黒海域の実態を確かめること。

【行動】
「ルナルギャルド号か。デカけりゃ良いってもんじゃ、やっぱ良いな!」
大型戦艦に興奮気味。航海中は船の高い場所から海を見渡している。
海に異常を見かけたら双眼鏡を用いて確認、警戒役へ連絡し、
自身もイジェドと迎撃の準備を整えて急ぎ甲板に向かう。

「ハッ、随分と歓迎されてんな!フォーコ、ビビんなよ!」
戦闘では甲板に乗り込もうとする半漁人に弓矢を放って海に落し、
乗り込んできたら刀に持ち替え、イェジドに騎乗して迎え撃つ。
単体にはイェジドの『マウントロック』で転倒させてから急所を狙い、
集団には『チャージング』の勢いから『薙ぎ払い』を浴びせる。
海龍には近接戦闘を避け、頭部を弓矢で狙って攻撃する。

「キヅカやクレールに任せてばっかもいられねえな」
人魚の島での索敵にはイジェドの嗅覚を頼りにする。
上陸時は魔導アーマー組に前面に立ってもらい、水上で襲撃を
受けた時はリンカ (ka1840)の『ウォーターウォーク』をイジェドに
使ってもらい、 水面を騎乗で駆け歪虚の不意をついて切り崩す。

「いつかこの海の自由も取り戻す」
「そん時は海の上で気軽に挨拶して、今日の天気はなんて話をして」
「別れ際にゃ無事を祈って手を振り合う、そんな関係でいたいのさ」
人魚との接触時は刺激しないよう、武器は収めイジェドは待機で。
自身は暗黒海域について質問、この海域を以前のように自由に
船が行き来するための課題と、その課題に取り組む時には互いに
良い隣人になりたいと思う気持ちを伝える。
リンカ・エルネージュ(ka1840
人間(紅)|17才|女性|魔術師
人魚さんに軍艦に…今回は色々惹かれるものが多いな。
海ってロマンがいっぱいだよねー。
とはいえ、難しいお仕事。気を引き締めていこう。

★目的。
暗黒海域のヴォイドやら倒しつつ、人魚の島にたどり着くこと。
また、島の人魚さん達へ被害を与えそうな敵の排除。

◎連携重視。
アドリブ・絡み歓迎。仲間と作戦や行動にギャップがある場合、仲間に合わせる。

◎ヒーリングポーション
休憩、体力の減りによっては戦闘中にも使用。
メンバーの体力消費状況によっては、使ってもらうように渡してあげよう!
一本いっとくー!?

◎通信手段
トランシーバー使用。

◎暗黒海域
NPC、乗組員、美少年人魚君と話す機会があれば、雑談しつつ情報収集。
海域、軍艦のこと、人魚の島のことなど何でもいい、話せればなー。

戦闘は…長丁場だから、メンバーと交代しあって消耗をカバーしあう。
私は小~中型(主に半魚人)対応。イェジドのしろと一緒に倒す。
船上では、海へ転落しないように注意。ウォーターウォークも念のため使用。
海龍は機体ユニットの二人が抑えてくれているところへ、
敵射程外から魔法火力支援。

◎上陸
小型艇に乗り、島へ上陸。
私は後続だね。しろ!引き続きよろしくね。
後続メンバーにウォーターウォーク(足元注意、前に半魚に海に引きずり込まれた!)
ところでこれ、ユニットにもかけられるんだろうか・・・。

クレールちゃん、リクさんが壁してくれてる間に上陸。
二人に負担を減らせるように魔法の射程に入る敵は攻撃。
移動中、新手の敵にも注意し安全確保も。どこから湧いて来てるのかな…。

人魚さんへの対応なんだけど…私は外から来た人だから、
信用してもらえるかは行動で示す。人魚さんの安全確保も兼ねて、
気合い入れて半魚人等を倒し、彼らも守る。

◎人魚にききたい事
人魚さんってはじめて会うから、色々なお話するの楽しいだろうなー。
素敵な伝説とかありそう。『人魚の神殿』ってなんだろ。まぁ余裕あればだけど!
ルドルフ・デネボラ(ka3749
人間(蒼)|16才|男性|機導師
四方どこから襲われるか分からないってのは
いい気持ちはしないね・・・

パティも、無茶しないようにね。

■行動
生身での行動なので、必要に応じてバイクを使います

◇船上
キヅカさん、クレールさんと分担してローテーションで警戒を担当します。
艦首若しくは見晴らしのいい場所で、双眼鏡を使用し周囲警戒
船の警戒担当とも無線で連絡を密にし、異変察知したら即座に対応するよう
仲間に連絡し、初期対応に向かう

◇戦闘
基本的に小型敵を対応
無線連絡密に、敵の情報受けて、艦上に侵入した敵を排除に向かう
特にユニットの足元などのフォロー

地点移動はバイク使い
車上から牽制射撃し、混戦時は降りて戦闘
敵攻撃は盾で受けて銃で反撃
適宜リムーバブルシールド使用
ジェットブーツも偶に使って優位な位置取心掛け

適宜マテリアルヒール使用
覚醒タイミングは仲間と調整し穴の開くこと無いよう注意

◇その他
ワイヤーを手摺に結びぶら下がり、ジェットブーツ併用で
落水救助や船舷の直下の敵対応

◇上陸
>上陸時
キヅカさん達の上陸に合わせ、双眼鏡使い周囲警戒
異変見つけたら即時警告

敵と戦闘時は流れ弾や誤射に気をつけ
出来る限り接近して攻撃
ユニットの足元フォロー

>上陸後
ジェットブーツ使用しジャンプや木に登るなどして
周囲警戒担当

人魚と合流時は武器を収め
求められれば人魚達に預ける

滞在時も、必要あれば警戒担当する旨打診

情勢をあまり理解してないので、人魚への質問なんかは
他の人にお任せ

パトリシア=K=ポラリス(ka5996
人間(蒼)|16才|女性|符術師
「マタ人魚さんに会えるノ、とっても嬉しダヨ♪」
リゼリオの沖合で人魚さんと遭遇経験あり
人魚さんの住む同盟の海が、パティは大好きなんダヨ

◎目的
人魚の島へ
困っているナラ力になりたいんダヨっ

◎暗黒海域
海軍のみなにご挨拶、マックスとソウはお久しぶりネ♪

トランシーバーの周波数合わせ、皆と交代でヴォイドに備え

船に慣れるため、ホルとルドも誘って船上探検
海へ転落しないよう船の縁との距離のとり方や波の影響を身体で覚え

案内人の少年人魚さんにご挨拶
「パティはパティダヨー♪キミのお名前は?」
人魚の島と人魚さんに、パティは興味津々
島についた時のご挨拶のリューギも教えて欲しいんダヨ
「だいじょうぶ、パティ達が力になる…約束するんダヨ。」
逃げてくるの、きっと怖かったネ?
人魚さんたちのピンチを教えてくれてありがとダヨ。

◎戦闘
船の縁に寄らず、皆と離れすぎず連携

禹歩で歪虚の出現方向とタイミングを詠み共有
特に海龍の動きに注意、リクとクレールに声かけ
敵が近づき2人の射程に捉えたタイミングで攻撃できるよう先攻後攻調節

パティの攻撃対象は半魚人
海龍との戦闘に支障が出ぬよう五色光符陣で足止め
ホルの爪で各個撃破

ホルは、ホントはとっても怖がりデ優しい子
戦闘なんて大キライだってパティは知ってる。
怖くて、心臓がバクバクしてテ、それでも一緒に居てくれる
この広い船の上ハ、ホルの助けが必要ダカラ…ゴメンネ、ホル。
「ありがと」
むぎゅっと、ふわふわで良い匂いがするホルの羽毛に顔うずめ


◎人魚の島
ホルと共に上陸
小回り活かせる場所では軽快に警戒へ前へ

戦闘時は船上と同じく分担連携
人魚さんへの被害防止を第一に!
少年人魚さんから聞いた方法でご挨拶

人魚のおじいちゃん、物知りって聞いたんダヨ。
パティ達の知らないコト、見えないモノ、聞こえないモノ…
沢山知ってる気がするんダヨ。
ヴォイドゲートのこと、この世界のこと、精霊さんのこと。
少しずつ、知っていきたいんダヨ。

リプレイ本文

 ヴァリオス近郊の漁村。
 ジャック・エルギン(ka1522)は、イェジドのフォーコを連れて同盟の大型戦艦に乗り込んだ。
 巨大な箱舟のようだと言う者もいた。
「同盟の職人たちが汗水流して作り上げた戦艦だ。やっぱ良いよな!」
 興奮気味のジャックは、港町育ちだ。
 暗黒海域のことは知っていたが、ジャックは同盟の海に隠されている実態を自分の目で確かめたかった。
「海の男としては、人魚さんのピンチは見過ごすことはできないよ」
 ジュード・エアハート(ka0410)はそう言いながらも、どこかワクワクした気持ちもあった。
 彼の傍には、リーリーのミルティがジュードに寄り添うように周囲を見渡していた。
 どうやら、同種の幻獣が気になっていたようだ。
 パトリシア=K=ポラリス(ka5996)が連れているのは、リーリーのホルだ。
 パトリシアは優しくホルを抱き寄せ、羽毛に顔をうずめた。ホルは安心したかのように、パトリシアの肩に首を擦りよせた。
 まるで、パティも一緒にいるから怖くないとでもいうような仕草だ。
「ホルは、ホントはとっても怖がりデ優しい子……戦闘なんて大キライだってパティは知ってる。それでも一緒に来てくれて、ありがと」
 パトリシアは信頼の証も込めて、もう一度、ホルを抱きしめた。
「パティも、無茶しないようにね。俺も協力するから」
 ルドルフ・デネボラ(ka3749)が声をかけると、パトリシアは明るい笑みを浮かべて振り返った。
「ルディも一緒で、うれしいナ。そだ、少年の人魚さんに挨拶しておこう、ネ?」
「俺も、人魚さんとお話がしてみたいな」
 ジュードはミルティの頭を撫でると、パトリシアに告げた。
「じゃ、出発前に会いに行こう」
 パトリシアは、ジュードとルドルフを連れて、海軍の兵士たちに挨拶しながら、少年人魚を探し回っていた。
 少年人魚と対面して、話を聞いていると彼の名がラッセということが分かった。
「だいじょうぶ、パティ達が力になる……約束するんダヨ。逃げてくるの、きっと怖かったネ? 人魚さんたちのピンチを教えてくれてありがとダヨ」
 パトリシアがニッコリ微笑むと、ラッセは目に涙を浮かべていた。
「僕はただ、逃げるのに必死で……運良く、良いヒトたちに助けられたけど、『カイゾク』とかいう『ヒト』たちは、海涙石を奪い取っていったんだ」
 ラッセがそう言うと、ジュードは安心させるように言った。
「俺たちは、ラッセさんの住んでいた島を守るために暗黒海域を進むことにしたんだ。ルナルギャルド号なら、海賊も滅多に攻めてくることはないし、万が一、ヴォイドが攻め込んできても、俺たちが倒すから安心してね」
「ありがとうございます。母さんが言ってた通り、ハンターというヒトたちは、優しくて……心強いです」
 ようやくラッセが笑みを見せた。
「なんだか、そう言われると少し照れるね」
 ジュードはそう言いながらも、内心はホッとしていた。
 リンカ・エルネージュ(ka1840)は、パトリシアたちの様子を微笑ましく見ながら、イェジドの『しろ』を連れて、戦艦の前方を見た。
「クレールちゃん、張り切ってるね」
「世界を広げる同盟の晴れ舞台! 機体の準備も整って、後は出発を待つばかり!」
 クレール・ディンセルフ(ka0586)の魔導アーマー「ヘイムダル」ヤタガラスは、その名に相応しく三本脚の尻尾状大型スタビライザーでバランスを取っていた。
 キヅカ・リク(ka0038)は魔導型デュミナスのインスレーターに騎乗したまま、戦艦の中央付近まで移動した。
「インスレーターに乗ったままでも、船上を移動できるなんて」
 リクは少し驚いていたが、今回の依頼では気掛かりなことがあった。
 リアルブルーでは、転移者たちは何故か死亡扱いになっていたことだ。それでも真実を知るため、現状を変えるために、リクは人魚の島へ行くことを決意したのだ。
 


 大型軍艦が、暗黒海域まで辿り着くまでの間、リンカはマクシミリアン・ヴァイス(kz0003)やラキ(kz0002)たちが待機している艦内の控室を訪れた。
「リンカさん、どうしたの?」
 ラキが言うと、リンカは雑談でもできればと告げた。それを聞いた水本 壮(みずもと・そう)は、「ささっ、遠慮せず、入って下さい」と促す。魔術師スコットの隣には、少年の人魚が椅子に座っていた。
「お言葉に甘えて……今回、人魚の島へ行くのは、やはりゲートを見つけるためだよね」
 リンカの問いに、マクシミリアンが応えた。
「海底に『人魚の神殿』があると人魚からは聞いたが、そこにゲートが本当にあるのか確かめに行く」
「海底にあるとしても、どうやってそこまで行くのかが問題だよね。同盟の大型軍艦なら、暗黒海域を進むことはできるけど、海底にある神殿は、まずは場所が特定できないと辿り着くのは難しいし」
 考え込むリンカ。
 今回の依頼は、ハンターズソサエティ率いるクリムゾンウェスト連合軍が実施している「ヴォイドゲート探索作戦」の一環でもあった。ならば、ゲートを発見することができれば、何か手かがりが掴めるかもしれないと、リンカは感じ取った。
 確かに重要な役目でもあったが、リンカは何よりも目の前で助けを求めていた少年人魚たちの仲間を救出したいと思っていたのだ。


 出航してから、2日目の早朝。
 同盟の暗黒海域に入ると、ルナルギャルド号の速度が落ちた。
 リクとクレール、ルドルフたちは交代で周囲の偵察を担当していた。
 ハンターたちも、尋常ではない雰囲気に気付き、それぞれが周囲を警戒して、敵の動向に注意を払っていた。
 パトリシアは『禹歩』を使い、敵の出没を占った。
「暗黒海域、全体が危機……特に軍艦の進む方向が怪しいンダヨ」
 軍用ツールボックスで整備していたクレールに、パトリシアが連絡する。
 クレールは、トランシーバーで艦長に連絡した。
「前方の海面が、膨れ上がっているように見えます。気を付けて下さい」
 指令室から、船内にいる兵士やハンターたちのトランシーバーを通して警戒と攻撃態勢の指示が出た。
 後方を双眼鏡で偵察していたルドルフは、魔導バイク「ゲイル」を走らせ、前方にいるリクとクレールの元まで駆け抜けていく。
 ジャックが右側面から軍艦に乗り込んできた半漁人たちに気付き、トランシーバーで仲間たちに伝える。
「中央、右側面から半漁人がワラワラ出てきやがったぜ。フォーコ、ビビんなよ!」
 フォーコは朝飯前だと言わんばかりの勢いで、マウントロックで飛びかかり、半漁人一匹を転倒させた。
「足元に注意だよ」
 ジュードは和弓「桃花」を構えて『銀雨』を放つと、半漁人五匹に命中し、衝撃に耐えきれずに消滅した。
「ミルティ、俺から離れないようにね」
 指示通り、ミルティはジュードを背に乗せ、常に周囲を警戒していた。
 リンカは仲間を支援するため、『アースバレット』を放つ。半漁人一匹がダメージを喰らい、消滅した。
「しろ、お願いね」
 イェジドの『しろ』は、クラッシュバイトで敵を噛み砕いていく。好戦的なイェジドは、戦うことに躊躇いはなかった。
「足止めスルヨ」
 パトリシアが『五色光符陣』を解き放つ。範囲内にいた半漁人たちは光の結界に包まれ、焼き尽くされた。中には身動きできずにいる半漁人もいた。
 ホルがキックを炸裂させると、半漁人が一匹、消滅した。
 海軍の兵士たちも銃で応戦していたが、船の縁に追い込まれていた兵士もいた。
 バイクから降りたルドルフは、『ジェットブーツ』で兵士に接近し、彼の腕を掴み、助け起こした。
「ご無事で何よりです。目的地に着くまでは、無理はしないで下さい」
 ルドルフの言葉に、兵士たちは身を引き締めた。
 船の前方では、インスレーターに騎乗して覚醒したリクが、海中から出現した海龍の頭部に狙いを定め、スナイパーライフル「クルーアル」で攻撃をしかけた。
「当たったな。さすがに一発では倒れないか」
「ヤタガラス、前に出ます! 照準、頭! くたばれぇぇぇっ!!」
 魔導アーマー「ヘイムダル」に乗ったクレールは、テールスタビライザーBで固定し、三本脚の射撃体勢に入った。
 ヤタガラスは対空砲CC-01を構えて、海龍の頭部を狙い撃つ。攻撃が命中すると、海龍は海中に沈み、隠れて次の攻撃に備えていた。
「ユニットの射程が長いせいか、敵も警戒しているみたいですね」
 ルドルフは、リクとクレールを援護するため、シールド「リパルション」を構えた。二体目の海龍が海中から『水撃砲』を放ってきた。とっさにルドルフの『ムーバブルシールド』が発動して、敵の攻撃を受け止めて、回避に成功。
「前方には二体の海龍がいるようです」
 ルドルフはトランシーバーで現状を仲間たちに伝えた。
 船の右側面にいたジャックは、半漁人の群れと対戦中だった。
「乗り込んできたんなら、こっちのもんだぜ」
 ジャックはフォーコに騎乗し、大太刀「獅子王」による『チャージング』の転化で勢いを付け『薙払「一閃」』を繰り出し、前方にいた半漁人七匹を薙ぎ払っていく。その衝撃は凄まじく、一瞬にして半漁人が消えていった。フォーコは得意げに吠えた。
「人魚さんには、近付いちゃダメダヨ」
 パトリシアは陰陽符「降魔結界」で『五色光符陣』の結界を張り、その中にいた半漁人たちは光に焼かれ、さらにダメージを受けると目が眩み、消え去っていった。
 ホルは主を守るため、懸命に獣爪「ヴォルフォーナー」で半漁人に攻撃を仕掛けていた。
「まだまだ油断はできないね」
 ジュードの放った矢が『銀雨』で白銀の光となり、まさに銀の雨のごとく半漁人の群れに矢が降り注ぎ、五匹の半漁人が消滅していく。
 ミルティはダッシュして、止めにキックを繰り出す。半漁人一匹が消え、右側面に居た群れは全て消滅していた。
「前方の海龍、私も援護するね」
 リンカは間合いを取り、ワンド「ドラゴンコール」を掲げた。『贈花『彼岸花』』の燃える火球が1つ発生……上半身を海中から出していた海龍の頭部と胴体に火球が命中し、かなりのダメージを与えることができた。
「助かります。リンカさん」
 ルドルフはワン・オブ・サウザンドの銃で、仲間をフォローするように射撃……リンカが先に攻撃してくれたこともあり、頭部に命中すると、水飛沫をあげながら海龍が一体、消滅していく。
 クレールはすかさずヤタガラスの30mmアサルトライフルで射撃。
「キヅカさん、今です!」
 クレールの狙いは、他の海龍が軍艦に接近しないように抑えこむことだった。そのための射撃だ。
「艦長、用意は良いかな?」
 リクがトランシーバーで呼びかける。インスレーターが、スナイパーライフル「クルーアル」で水中に隠れている海龍に攻撃をしかけた。それが合図だ。
 軍艦の大砲が、一斉に前方を向き、砲弾が発射された。水兵団の砲撃を慣れさせるため、リクが提案した作戦だった。海龍には命中しなかったものの、水兵団が実戦に加わる機会を少しでも増やしたいと艦長は考えていたのだ。リクの提案は、同盟海軍にとって実戦経験を重ねる上で貴重な作戦になった。
 砲弾が飛び交い、隠れていた海龍が姿を現した。
 その時、ジュードは胸騒ぎを覚えた。
『ジュードの愛する同盟、そして海……空と風の加護を祈るよ、どうか無事で』
 エアルドフリスの願いが届き、ジュードは左側面から出現した海龍の存在に気付いた。
「俺には待っている人がいる……だから、必ず戻るよ」
 ジュードは『青霜』を放ち、冷気を纏った矢が海龍の頭部に突き刺さった。冷気によって動きを阻害された海龍は、軍艦の端にある柵に頭部が引っかかり、身動きが取れなくなった。
 ジャックはロングボウ「レピスパオ」で行動不能になった海龍の頭部を狙い撃つ。
「フォーコ、近接戦闘は避けろ、無茶すんなよ」
 主の指示で、フォーコは身構えたまま、唸り声をあげた。
 軍艦の前方にいたインスレーターからは、左側面に乗り上がった海龍とは離れていたが、スナイパーライフル「クルーアル」の射程内に入っていた。
「僕のインスレーターなら、届く」
 リクの想いに応えるように、インスレーターはスナイパーライフル「クルーアル」で左側面にいる海龍の大きな口を撃ち抜き、その反動で敵は仰け反り、砕け散って息絶えた。
 あまりの衝撃に、リクは武者震いした。
「……オファインシステム……さすがだな」
 大型軍艦は、さらに速度を上げて、人魚の島付近まで辿り着くことができた。



 人魚の島。
 その周辺は浅瀬が広がっていたため、小型船で上陸することになった。
 大型軍艦のハッチが開くと、先行の小型船がインスレーターとヤタガラスを乗せて、島へと進む。
 続いて、パトリシアとホル、ジュードとミルティを乗せた小型船。
 後発は、ジャックとフォーコ、リンカとしろが小型船に乗り、ルドルフはマクシミリアンたちが乗っている小型船で島へ向かうことになった。
「救命ボートのチェック、良し。では、行きましょう」
 ルドルフは丹念に周囲を警戒していた。
 島の周辺では、穏やかな波とは言え、気が抜けなかった。
 先行の船が島に上陸……その途端、半漁人の群れがジャックに襲い掛かってきた。
 ジャックは同じ船に乗っているリンカから敵を引き離すため、フォーコに乗ったまま、躊躇いもなく、海へと飛び込む。
「こりゃ、良いな。波の動きに合わせて浮かんでるぜ」
 リンカが前もって、フォーコに『ウォーターウォーク』を施していたのだ。
 ジャックは『薙払「一閃」』で半漁人の群れを薙ぎ倒し、その場にいた敵は全て消え去った。
 フォーコはジャックが海に落ちないように、主の攻撃が決まるまで、その場に留まっていた。戦闘中に移動すれば、ジャックが海に落ちる危険があるからだ。半漁人との戦闘で、その周囲の波が大きく揺れた。
 ジュードは揺れる船の上で、スラッシュアンカーで操縦席の壁に錨を打ち込み、船から落ちないように固定した。ミルティはジュードを背に乗せ、座り込み、落下しないように伏せていた。
 パトリシアとホルは、甲板の中央付近で倒れてしまったが、その場から動かないようにうずくまっていたこともあり、無事だった。
 しばらくして、波が穏やかになった。リンカは、しろに『ウォーターウォーク』を使い、船から降りて海の上を歩いていた。
「波の動きで、ふわりと浮かぶけど、なんとか歩けるかな」
 リンカはしろに騎乗したまま、島へと上陸。
 パトリシアやジュードたちを乗せた小型船も、島に辿り着いた。
 もう少しでルドルフたちを乗せた小型船が上陸しようとした時、島の奥から海龍が一体、姿を現した。
「人魚の島を荒らすなら、許しません!」
 覚醒したクレールはヤタガラスを操縦しながら、30mmアサルトライフルで海龍の頭部を狙い撃った。
「まだ倒れないか。これでどうだ?!」
 リクのインスレーターが、スナイパーライフル「クルーアル」を構え、海龍の頭部に攻撃が命中……水が飛び散るように、海龍は消滅していった。
 島に上陸したハンターたちは、他にもヴォイドがいないかと警戒しながら、少年人魚をヤタガラスの肩部分に乗せた。
 クレールはヤタガラスにソニックフォン・ブラスターを設置していたのだ。
 少年人魚は魔導アーマー「ヘイムダル」の中に入るほどの能力はない。その代わり、クレールが少年人魚は無事だと言うことを島に取り残されている人魚たちに伝えることになった。
「はじめまして。ラッセさんは無事です。ご安心ください」
 ソニックフォン・ブラスターからクレールの声が響く。しばらく様子を窺うが、辺りは静まり返り、波の音だけ聴こえてきた。
 パトリシアは、少年人魚から聞いた『人魚の挨拶』をクレールに教えた。
「ティーク、ティーク。ラッセ、ミーナーって言うンダヨ」
 試しとばかりに、クレールは人魚の挨拶をしてみた。
「ティーク、ティーク。ラッセ、ミーナー!」
 クレールの声で、浅瀬から何者かが顔を出す。機体に白布を被せるリク。
 ジャックは武器を収め、見守っていた。
「母さん、僕は無事だよ。このヒトたちはハンター、優しいヒトたちだよ」
 ラッセが呼びかけると、美女の人魚が現れた。
「坊や、私のカワイイ子、無事で良かった」
 母親人魚はうれしさのあまり、手を差し伸べた。ラッセはヤタガラスから飛び降りて、浅瀬を泳ぎ、母親の元に辿り着いた。
「ハンターさんたちが、助けに来てくれたんだよ。母さん、皆が聞きたいことがあるって」
「聞きたいこと? 何かしら?」
 母親人魚が首を傾げると、パトリシアが波際から声をかけた。
「人魚の長老さん、いるのカナ?」
「長老は、私ですが……何か?」
「え? 長老さんは、おじいさんじゃナイノ?」
 パトリシアは少し驚いていた。この島の長老は、ラッセの母親クアルダで、しかも長老だったのだ。
「良かった。想像通りの人魚だ」
 リクはインスレーターから降りて、安堵していた。
 ハンターたちは軽い怪我はしていたものの、ヒーリングポーションを使うこともないほど、連携の取れた警戒態勢だった。


 翌日の朝。
 ハンターたちは交代で見回りしながら、人魚の長老クアルダと話す機会を得た。
 まずはジャックが話を切り出す。
「暗黒海域は船乗りが恐れるほど荒れた海になった……この海域を以前のように行き来できるようにしたいと思ってるぜ」
「ええ、私も同感です。それにはまず、海底にある『神殿』を守らなければ」
 クアルダがそう言うと、リンカが目を見張った。
「もしかして、『人魚の神殿』に『ヴォイドゲート』があるとか?」
「あなたたちが探しているゲートかどうかは不明ですが、この島の南に位置する海底に『神殿』があり、その奥に『聖なる海の門』があります。ですが、数年前から海が荒れ、神殿はヴォイドに奪われてしまいました」
「……聖なる海の門か」
 ラキが呟く。ルドルフは情勢を把握するため、皆の話に耳を傾けていた。
 ジュードがクアルダに問いかけた。
「俺たちに、できることはないかな? 神殿にヴォイドが蔓延っているなら、退治することもできるけど」
「そのためには、もっと準備が必要だ。神殿が海底にあるなら、そこまで行ける方法を見つけなければならんからな」
 マクシミリアンの言う通り、現段階では海底に潜って探索する術はない。
「そだね、どうしたら海に潜れるのカナ?」
 パトリシアの疑問に、ラッセが答えた。
「海涙石があれば、ヒトでも海中で呼吸することができます」
 クレールが思い出したように言った。
「海涙石は、ヴォイドや海賊たちに奪われてしまったんですよね」
 話を聞いていたジャックは、腕を組み、不敵な笑みを浮かべた。
「だったら、取り戻せば良い。昔は、この海域でも船の行き来があったんだろ? この海の自由も取り戻すことができれば、互いに良き隣人としての関係を築くこともできると思うぜ。人間と人魚が、海の上では気軽に挨拶して、今日の天気は……なんて話をしてさ。別れ際にゃ無事を祈って手を振り合う、そんな関係でいたいのさ」
 ジャックの前向きな姿勢に、ラッセとクアルダは笑みを浮かべた。
「祖父から、昔はそうだったと聞かされていましたが、その想いを持つ人間が今でもいるのですね。この島にあった海涙石は、ほとんど奪われてしまいましたが、まだどこかに残っている可能性もありますし、私たちも……諦めません」
 ジュードが微笑む。
「島の場所は特定できたし、海涙石を『人魚の島』に集めれば、海底にある神殿にも行けるかもね」
「それじゃ、次は海涙石を集めてから、人魚の島に来ることができれば、海の底にある神殿にも入れるネ。人魚さんの住む同盟の海が、パティは大好きなんダヨ」
 パトリシアは確信した。種族を超えた関係を作り上げることができることを。
 それは、この島に辿り着いたハンター全員も、同様だった。
 見回りを終えたリクは、パトリシアたちと交代して、クアルダに聞いてみた。
「僕たち、人魚たちとは仲良くなりたいんだ。ヴォイド化した半漁人たちは、ヒトに敵意を持っていたけど、これって彼らが望んだことじゃないよね?」
「ええ、彼らは良き仲間でした。私は、ヴォイドが恐ろしいです」
 震えながら涙を浮かべるクアルダ。
「……ごめん。嫌なこと、思い出させちゃったかな」
 リクの気遣いに、クアルダは微笑んだ。
「あなた、優しいのね」
「え? い、いや……その、ところで、初めての契約者はいつ頃か、知ってるかな?」
 リクは少し慌てていたが、すぐに落ち着きを取り戻した。
 クアルダは何やら思いを巡らしていた。
「そもそも、私たち、契約者がどんなものなのか分からないし、その存在すら、初めて聞いたばかりよ」
 人魚にも、知らないことはあるようだ。
 否、もしかしたら、別の名で言い伝えとして残っている可能性もある。
 どうやら、『人魚の島』には、まだ調べる余地が大いにありそうだ。
 リンカは『言い伝え』が気になっていた。
「クアルダさん、この島で素敵な伝説とかあるかな?」
「あら、それならあるわよ。島の北にサンゴに囲まれた場所があるのだけど、そこで出会った人間と人魚が互いに惹かれあい……」
「恋に落ちたとか?」
 瞳を輝かせるリンカ。
「俺たちは、義理の関係とは言え、互いに固い友情で結ばれた戦士だとか……話すと長くなるけど、とても浪漫がある話なのよ」
 クアルダは、その言い伝えを信じて、島の北に隠れていたのだ。
「もしかしたら、島の北には、ヴォイドも入れないのかもね」
 リンカは、クアルダが生き延びたのは、その言い伝えの『守護』があったからかもしれないと思った。
「言い伝えには、真実が含まれているということを聞いたことがあります」
 ルドルフは皆の話を聞きながら、そんな考えが過った。


 ハンターたちは島を一泊した後、ルナルギャルド号に乗って、自由都市同盟へと戻った。
 今回、判明した事実は、ハンターズソサエティと魔術師協会広報室へと報告された。
 魔術師スコットは、ハンターたちの活躍を報告書に綴り、ハンターズソサエティに提出した。

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    キヅカ・リク(ka0038
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
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    インスレーター(ka0038unit001
    ユニット|CAM
  • 炎環の蝶
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    人間(紅)|18才|男性|猟撃士
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    ミルティ
    ミルティ(ka0410unit001
    ユニット|幻獣
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    人間(紅)|20才|女性|機導師
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    ヤタガラス(ka0586unit001
    ユニット|魔導アーマー
  • 夢は大きく!
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • ユニットアイコン
    フォーコ
    フォーコ(ka1522unit001
    ユニット|幻獣
  • 青炎と銀氷の魔術師
    リンカ・エルネージュ(ka1840
    人間(紅)|17才|女性|魔術師
  • ユニットアイコン
    シロ
    しろ(ka1840unit001
    ユニット|幻獣
  • カウダ・レオニス
    ルドルフ・デネボラ(ka3749
    人間(蒼)|16才|男性|機導師
  • Hello ruby.
    パトリシア=K=ポラリス(ka5996
    人間(蒼)|16才|女性|符術師
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    リーリー
    ホル(ka5996unit001
    ユニット|幻獣

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アイコン 質問卓
ジュード・エアハート(ka0410
人間(クリムゾンウェスト)|18才|男性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2016/09/05 10:17:11
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2016/09/01 23:41:54
アイコン 人魚の島へ
パトリシア=K=ポラリス(ka5996
人間(リアルブルー)|16才|女性|符術師(カードマスター)
最終発言
2016/09/05 21:29:39