蘇る「陸軍中野学校」…来年度から富士に情報学校を新設
戦前戦中の中野学校が復活するのか――。
防衛省が来年度の概算要求を決定した。今年度の当初予算から2.3%増の5兆1685億円。5年連続の増額だ。
大手メディアはどこも触れないが、驚きの要求項目がある。情報教育機能を充実・強化するために「陸上自衛隊情報学校(仮称)」を新設するというのだ。なんじゃコリャ?
防衛省によれば、情報教育の学校は以前から東京・小平にあり、教官など170人が指導にあたっている。来年度からは富士駐屯地にも情報学校を設け、2カ所で情報教育を実施する。プレハブ製の施設に約2億円をかけ、運営費がいくらになるかは分からないという。防衛省の概算要求資料をもとに計算すると、装備費だけで1894万円になりそうだ。どんな教育をするのか。
「情報科や語学科、普通科、野戦特科、機甲科など14の科があります。さまざまな部署の隊員が半年学んで原隊に戻るようなシステムです。情報学校とはいえスパイを養成するのではない。施設の中で制服を着用し、ネット情報から敵の動向を把握したり、富士の第一線部隊と情報を共有して作戦を立案したりします」(陸自幕僚監部報道係)