北朝鮮核実験受け 米軍が爆撃機を韓国に派遣
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北朝鮮の5回目の核実験を受けて13日に韓国に派遣されたアメリカ軍の戦略爆撃機が公開され、米韓両軍の司令官らが「国際社会を露骨に無視する北を抑えるために、軍事的な対応のための態勢を強化しなければならない」などと述べて、軍事的な圧力を強めていく姿勢を示しました。
13日午前10時ごろ、韓国のソウル近郊にあるオサン(烏山)空軍基地の上空を、米韓の戦闘機に護衛されたアメリカ軍の戦略爆撃機B1、2機が低空飛行する様子がメディアに公開されました。そして、空軍基地で、韓国軍合同参謀本部のイ・スンジン(李淳鎮)議長と在韓米軍のブルックス司令官が合同で記者会見しました。
B1は核兵器を搭載できる戦略爆撃機で、今月9日に北朝鮮が5回目の核実験を行ったことを受けて、グアムの空軍基地から派遣されたもので、ブルックス司令官は「アメリカは同盟国を守るための不変の意志を備えている」と述べて、北朝鮮をけん制しました。また、韓国軍のイ議長は「国際社会を露骨に無視する北を抑えるために、軍事的な対応のための態勢を強化しなければならない」と述べ、軍事的な圧力を強めていく姿勢を示しました。
B1は核兵器を搭載できる戦略爆撃機で、今月9日に北朝鮮が5回目の核実験を行ったことを受けて、グアムの空軍基地から派遣されたもので、ブルックス司令官は「アメリカは同盟国を守るための不変の意志を備えている」と述べて、北朝鮮をけん制しました。また、韓国軍のイ議長は「国際社会を露骨に無視する北を抑えるために、軍事的な対応のための態勢を強化しなければならない」と述べ、軍事的な圧力を強めていく姿勢を示しました。
一方で、韓国のパク・クネ(朴槿恵)大統領は、13日午前に開いた閣僚らとの会議で、「北の住民たちは、飢えと劣悪な人権状況で一日一日をかろうじて生きているのに、北の政権は、記念日に合わせて祝砲を撃つように核実験をし、体制維持にだけすがっている」と述べて、建国記念日である今月9日に5回目の核実験を行った北朝鮮を非難しました。
そのうえで、「韓国政府と韓国軍は、アメリカとの軍事協力体制をより一層緊密に維持して、北が私たちの領土に向かって核を搭載したミサイルを1発でも発射すれば、その瞬間に北朝鮮の政権を終わらせるという覚悟で、態勢を維持してほしい」と述べ、アメリカとともに軍事的にも圧力をかけていく姿勢を示しました。
そのうえで、「韓国政府と韓国軍は、アメリカとの軍事協力体制をより一層緊密に維持して、北が私たちの領土に向かって核を搭載したミサイルを1発でも発射すれば、その瞬間に北朝鮮の政権を終わらせるという覚悟で、態勢を維持してほしい」と述べ、アメリカとともに軍事的にも圧力をかけていく姿勢を示しました。
米太平洋軍 日米韓の連携示す
アメリカ太平洋軍によりますと、B1戦略爆撃機2機は、グアムから朝鮮半島に向かう途中、日本周辺で航空自衛隊のF2戦闘機2機と有事に備えた共同訓練を実施し、その後、そろって朝鮮半島上空に向かい、韓国空軍のF15戦闘機と合流したということで、アメリカ太平洋軍は、日米韓3か国の軍事的な連携を示したとしています。
アメリカ太平洋軍のハリス司令官は声明で、「今回の飛行活動は、北朝鮮による挑発的な行為に対して日米韓3か国が結束を示すためのものだ。アメリカは、この地域の安定を守るため、同盟国の日本・韓国と断固として立ち向かっていく」として、北朝鮮の脅威に対して3か国が連携していく姿勢をアピールしています。
アメリカ太平洋軍のハリス司令官は声明で、「今回の飛行活動は、北朝鮮による挑発的な行為に対して日米韓3か国が結束を示すためのものだ。アメリカは、この地域の安定を守るため、同盟国の日本・韓国と断固として立ち向かっていく」として、北朝鮮の脅威に対して3か国が連携していく姿勢をアピールしています。
中国報道官「互いにエスカレートすべきでない」
アメリカ軍が韓国に戦略爆撃機B1を派遣したことについて、中国外務省の華春瑩報道官は、13日の記者会見で、「現在の状況において、すべての関係各国は、理性と抑制を保ち、お互いに刺激し合って地域の緊張をかわるがわるエスカレートさせるようなことをすべきではない。地域情勢がエスカレートし、悪循環に陥れば、どの国にとっても利益にならない」と述べて、批判しました。
中国政府は今回、北朝鮮による核実験をただちに非難しましたが、「北朝鮮の核問題の原因と問題点は、中国ではなく、アメリカにある」として、「今回の事態に中国は重い責任を負っている」とするアメリカのカーター国防長官の発言に反発していて、米中の温度差が浮き彫りになっています。
中国政府は今回、北朝鮮による核実験をただちに非難しましたが、「北朝鮮の核問題の原因と問題点は、中国ではなく、アメリカにある」として、「今回の事態に中国は重い責任を負っている」とするアメリカのカーター国防長官の発言に反発していて、米中の温度差が浮き彫りになっています。