阿部
「街を歩いていると、こんな思いがけない危険に遭うかもしれません。」
私たちに潤いを与えてくれる街路樹。
しかし…。
突然倒れるなどして、歩行者が巻き込まれる事故が各地で起きています。
広島県では、倒木により、50歳の女性が死亡。
川崎市では、ケヤキの大木の枝が落下。
幼い女の子が頭の骨を折る大けがを負いました。
自治体の中には、本格的な調査や対策に乗り出したところもあります。
その結果、倒木のおそれがある街路樹が予想以上に存在することが分かってきました。
樹木医
「下手すると倒れる。」
なぜ今、街路樹が危険な存在になっているのでしょうか。
そして、有効な対策はあるのでしょうか。
阿部
「国の調査によると、日本全国に街路樹は675万本あります。
街路樹が盛んに植えられたのは、高度経済成長期です。
道路の整備にともない、排気ガスなどに対する『環境対策』や『景観の美化』。
そして、火災の時に延焼を食い止める『防災』などの目的で植えられました。」
和久田
「どんな木が多いかと言いますと、1位はイチョウ、2位はソメイヨシノなどのサクラ、3位はケヤキです。
専門家によりますと、それぞれの寿命は数百年、70年、150年と言われています。
しかし、植えられてから、まだ40〜50年にもかかわらず、各地で街路樹が倒れるなどの事故が起きています。
木の老朽化が早く進んでいるのです。」
阿部
「一体、なぜなのでしょうか。
そこには、街路樹ならではの理由がありました。」