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男子テニスの国別対抗戦・デビスカップ…

 男子テニスの国別対抗戦・デビスカップ(デ杯)は、各国4選手で1日目にシングルス2試合、2日目にダブルス1試合、3日目にシングルス2試合を戦い、先に3勝した国が勝ちとなる。エースを1、3日目のシングルスに起用し、2勝を確保しにいくのが定石だ▲手堅い日本がその定石を破ったのだから驚いた。大阪市できょうまで行われるウクライナとの対戦で、大事な初日のシングルスにエースの錦織圭(にしこりけい)選手を起用せず、若手2人に任せたのだ。前週まで全米オープンに出場していた錦織選手の疲労や若手の成長を考慮したそうだ▲デ杯には130カ国が参加しているが、最上位のグループには16カ国しか入れない。今回はその残留をかけた大事な入れ替え戦である。冒険とも思えたが、次代のエースを育てるための深慮だったと考えたい▲絶対的なエースがいると、どうしても頼りたくなる。そうなると、若手は活躍する機会を得られず伸び悩む。エースへの依存がますます強まり、結局はチームとしての力が衰えていく。そんな悪循環に陥りかねない▲例えば、今回の五輪出場を逃した女子サッカーの日本代表・なでしこジャパンには、長らく澤穂希(さわほまれ)さんという絶対的なエースがいた。メダルに届かなかった女子バレーも、前回ロンドン大会で銅メダル獲得の原動力になった木村沙織(さおり)選手の存在が大きかったように思える▲強くなるには、エースに頼りきることなく後継者を育て、組織を新陳代謝させていく必要がある。それはスポーツに限られまい。「1強」といわれるトップの「任期延長」まで取りざたされるかの政党も例外ではないだろう。

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