航空機の二酸化炭素排出規制 国際的枠組みに参加へ

政府は国際線の航空機が排出する二酸化炭素の量を、将来にわたって2020年の水準で維持することを目指す、国際的な枠組みに参加する方針を固めました。
国際線の航空機の運航による二酸化炭素の排出量は、今後開発途上国の経済成長に伴って増加することが予想され、地球温暖化への影響が懸念されています。

このため、航空機に関するルールを定める国際民間航空機関=ICAOは二酸化炭素の排出量を規制する枠組みを検討していて、日本政府も参加する方針を固めました。この枠組みには、これまでにアメリカや中国など50か国余りが参加を表明していて、国際線の航空機が排出する二酸化炭素の量を将来にわたって、4年後の2020年の水準で維持することを目指しています。

参加国の航空会社には排出量の上限を定める方向で調整が進んでいて、燃費のよい新型機材の導入や、バイオ燃料の活用などによって排出量を抑えることを促し、上限を超えた分は排出量を削減した企業から削減分を買い取る排出量取引の活用が検討されています。

国土交通省によりますと、日本の航空会社にとっては、排出量取引などで負担が生じ、一部で運賃に転嫁される可能性もあるということです。
ICAOは今月下旬からカナダで総会を開き、枠組みの内容を固めることにしています。