インド チクングニア熱の感染拡大 13人死亡

インド チクングニア熱の感染拡大 13人死亡
インドでは、蚊が媒介するチクングニア熱の感染が広がってこれまでに13人が死亡し、インド政府は薬剤を散布するなど緊急の対策に乗り出しています。
WHO=世界保健機関などによりますと、チクングニア熱は蚊が媒介するウイルス性の感染症で、発熱や頭痛、それに関節の痛みなどの症状が出て、ワクチンや予防薬はありません。
インドの首都ニューデリーでは、今月、チクングニア熱の感染者が急増し、これまでに1100人余りの感染が確認され、このうち13人が死亡しました。

地元政府によりますと、各地の病院には、発熱や関節の痛みなどの症状を訴える人が毎日数千人も訪れていて、チクングニア熱に感染しているかどうかの検査が十分にできない状況だということです。
インド政府は、周辺の都市の病院などに患者の受け入れを要請したとして、パニックにならないよう国民に呼びかけています。

感染拡大の原因をめぐってインド国内では、首都周辺で雨季の雨の量が多かったためと言われていますが、政局の対立で蚊の発生を抑えるための行政の対応が遅れたことに批判の声も上がっていて、インド政府は作業員を大量に動員して、都市部で一斉に薬剤を散布するなど緊急の対策に乗り出しています。