韓国・国立劇場の公式キャラ、「ディズニー盗用」疑惑受け手直し

 韓国の国立劇場(ソウル市中区)が、公式マスコットキャラクターを発表してから1週間もたたないうちに「ディズニーのイメージを盗用した」との指摘を受け、謝罪する騒動が起きた。だが、ディズニー側は「盗用疑惑を提起したことはない」としている。

 国立劇場は1日、公式マスコットキャラの「国立劇場Nトンイ」を交流サイトのフェイスブックと短文投稿サイトのツイッターで公開した。グレーの体に黄色い太陽が描かれている人型のキャラだ。フェイスブックなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での公演広報に活用する目的で制作された。

 だが、公開直後に国立劇場のSNSやオンラインコミュニティーで盗用を指摘する声が挙がった。お腹に描かれた黄色い太陽のデザインがディズニーのアニメ「塔の上のラプンツェル」に出てくる太陽のイメージと似ているというのだ。

 物議を醸したことを受け、国立劇場は7日にSNSで「Nトンイのキャラの一部がきちんとした出処の確認なしに使用されたことを知り、すぐに修正を決めた」と伝え、謝罪した。太陽のデザインを手直しした新キャラも発表した。国立劇場の関係者は「問題となった太陽の模様はデザインを手掛けた業者が著作権フリーのイメージサイトからダウンロードしたもので、ディズニーの作品と似ているとは知らなかった」と釈明した。

 国立劇場が急いでキャラを修正した背景には、ディズニーとの著作権紛争に対する懸念もあったようだ。ミッキーマウスやライオンキングなど全世界の子どもたちに愛されるキャラを持つディズニーは、「ファイター(戦士)」と呼ばれるほど著作権の侵害に厳しく対応するとされる。韓国著作権委員会の関係者によると「漂流して無人島にたどり着いたら砂浜にミッキーマウスを描け。ディズニーが(訴訟を起こすため)すぐに探し出すだろう」という笑い話があるほどだという。

 だが、ディズニー韓国支社のウォルト・ディズニー・カンパニー・コリアは「国立劇場Nトンイに盗用疑惑があったことは知らなかった」としている。

チュ・ヒヨン記者
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  • ▲ディズニーのアニメ「塔の上のラプンツェル」に出てくる太陽のイメージ(右端)と似ているとの指摘を受け、「国立劇場Nトンイ」の体に描かれた太陽模様が手直しされた。 /国立劇場・ディズニーホームページ

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