スマートフォン(スマホ)向けゲーム「ポケモンGO」を手掛けるポケモン(東京・港)は16日朝、ゲームがより簡単に楽しく遊べる周辺機器「ポケモンGOプラス」を発売した。全国のポケモンセンター、ポケモンストアの店頭とインターネットで売り出したが、発売元のポケモンによると、16日販売分は店頭、ネット含めて午前11時ごろまでに完売するほどの盛況ぶりだった。
ポケモンGOプラスは手首に巻くなどして使える小型機器。ポケモンGOと接続すれば、スマホを開いていなくても、ポケモンが近づくと振動や発光ダイオード(LED)の点滅で知らせてくれる。またスマホをスリープ状態にしている時に歩いた距離もゲームに反映できる。希望小売価格は3500円(税別)。
当初7月に発売予定だった。だが、連動するポケモンGOのバージョンアップの遅れや品質の確保が必要となり、発売を延期しており、ポケモンファンが発売を心待ちにしていた。
16日朝、東京・池袋の「ポケモンセンターメガトウキョー」には多くの客が詰めかけ、屋外にまで延びる長い列ができた。午前4時から並んだという東京都小平市の自営業の男性(33)は「画面を見ずにプレーでき、電池の消費も抑えられる。もっと(ポケモンを)集められそう」と笑顔で話した。
ポケモンGOは任天堂の関連会社のポケモンと、グーグルから独立した米ベンチャー、ナイアンティックが共同開発。配信・運営もナイアンティックが手掛ける。7月に配信が開始され、爆発的な人気となった。ダウンロード数は世界で5億件に達した。年内に米アップルの腕時計型端末「アップルウオッチ」にも対応する予定だ。
周辺機器のポケモンGOプラスは任天堂が開発を担当。販売も同社が担う。ポケモンGOプラスと合わせ、ウエアラブル端末との連動が広がれば、問題となっている「歩きスマホ」による事故を減らすことにもつながりそうだ。
(大阪経済部 井沢真志)