韓国海運最大手の韓進海運の経営破綻による影響が、インドネシアにも広がりつつある。輸出貨物の積み替えなどの対応を迫られている企業もあるようだ。15日付ジャカルタ・ポストが伝えた。
インドネシア運輸省海運局のベイ海上輸送課長によると、国内の複数の港湾で韓進海運のコンテナ数百個が足止めされている。輸出業者の中には、海運会社の変更や貨物の積み替えなどの対応に追われる企業もあるという。
インドネシア繊維業者協会(API)のアデ会長は「多数の加盟企業が韓進海運で貨物を輸送しているが、14日時点では(輸送トラブルの)苦情は出ていない」と説明。インドネシア小売業者協会(Aprindo)のトゥトゥム副会長は「小売業者は在庫に余裕を持たせてあるため、貨物の到着遅れによる大きな影響はない」と述べた。
韓進海運は世界的な海運不況で赤字額が膨らんだ上、債権団からの追加支援が得られなかったため、8月31日に韓国で法定管理の適用を申請。その後、米国でも保護申請を行った。
インドネシア物流・フォワーダー協会(ALFI)によると、同国の輸出入品目のうち韓進海運が輸送しているものは5%程度という。
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