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【首都スポ】

高校野球 専大松戸に期待の1年生トリオ

2016年9月14日 紙面から

秋の大会での活躍が期待される専大松戸の今里凌内野手(左)と石川祐暉外野手=千葉県松戸市で(小原栄二撮影)

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 秋季高校野球の千葉県大会が17日に開幕する。夏の連覇を狙った専大松戸は、優勝した木更津総合に5回戦で3−4と競り負けた。巻き返しを誓う新チームには頼もしい1年生が3人ベンチ入りする。夏も代打で出場した今里凌内野手は秋は主砲兼投手。1番を打つ石川祐暉外野手、将来のエース候補の191センチ右腕の武田龍信投手が、激戦・千葉で本格デビュー、昨夏以来となる甲子園を目指す。 (小原栄二)

 夏にベンチ入りした2年生3人に負けない輝きを見せてくれそうな1年生たちだ。4番一塁で今秋からは投手も兼任する今里、切り込み役の1番を任される石川、けがから復帰、ブルペン投球を再開している本格派右腕の武田。ベテランの持丸修一監督(68)は「この3人を使わずして千葉を勝ち抜くことは難しい」と期待する。

 夏は代打で3試合に出場した今里は初打席でタイムリー。初戦の志学館戦で2点を追う6回に、右中間へ反撃ののろしとなる三塁打、この回の逆転につなげた。「監督からランナー出たら行くぞ、と言われました。次が(4番の)丸茂さんだったのでつなげようと思いました」。3番に代えて1年生を送った持丸監督は「どんなボールにも対応できる。速い球も振り遅れない。守るところさえあれば夏も使いたいぐらいの選手だった」と打撃を高く評価する。

背中の故障も治って投球練習する専大松戸の武田龍信投手

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 中学時代は外野手だったが、投手も兼任することを見込んで、専大松戸では一塁にコンバート。夏の大会後に本格的にブルペン投球も開始し、投手デビューの準備も整いつつある。夏の背番号1だった左腕の浜名、船橋北戦で完封勝ちした右腕・川上が残っているだけに、木更津総合の高校日本代表・早川からも本塁打を打った主砲・丸茂の後継者として当面は打つ方に専念。「だれからも今里すごいぞと言われるような4番になりたい」と力強い。

 取手シニアで全国大会も経験してきた石川は、シュアな打撃が持ち味。「中学時代はバッティングがいい方ではなかったが、ここに来て教えてもらって、バットが内から出るようになりました」。父にキャッチボールを教わって野球を始めたころはサッカーをしたいと思っていたが、小学4年でチームに入ってからは野球一筋。夏は炎天下のスタンド応援で「今里の活躍を見ていて、同じ学年として負けていられないと思った」と、ライバル心も原動力になっている。

 入学直後に走者と交錯したときに背中を痛めた武田は、ようやくブルペンに入るようになった。将来のエース候補だけに「秋は無理をさせてもしょうがない」と持丸監督はじっくり育てていく方針。これだけ楽しみな1年生がそろったのは、就任2年目の「上沢(現日本ハム)のとき以来じやないかなあ」と言う。茨城で竜ケ崎一、藤代、常総学院を率いて7度甲子園に出場して、昨夏は専大松戸を初の甲子園に導いたベテラン監督の秘蔵っ子たちが、秋の陣で黄金時代への第一歩を踏み出す。

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