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TUMPAQ Reflection

写真について考える。

「はてなブログ フォトコンテスト 2016夏」の反省をしよう

写真考 雑記

 

はてなブログ フォトコンテスト 2016夏」の振り返り記事が出てました。(読んでいたけど、ちょっと忙しかったので反応が遅くなった。)

 

blog.hatenablog.com

選ばれるつもりでいたので(リアルでもこれくらいをヌケヌケと言える人間になりたい)、この記事が出たらピノキオエントリーを書こうと思っていたのですが、選考から外れたので、選ばれた写真を見て、ちょっと反省をしてみようと思います。

 

「テーマ」不足だった

まず、ざーっと写真を見ていって、僕の写真に比べて、たしかに、圧倒的に、「夏」感がある写真が多いと思った。

 

まず、1番に紹介されている『フカクテイキロクボ』の写真を見てみた。

記事内の写真は3枚、1枚目が圧倒的にイイ1枚なので、選ばれたことに納得した。

「フィルムのおかげで」というコメントがあるけど、ちょっと突っかかると、後処理をすればデジタルでも似た雰囲気にすることはできると思うので、機材はどうでもいいと個人的には思っている。

フィルムと同じだとまでは言わないが、デジタルで撮ってもある程度時間をかけて処理すれば、受ける印象はそこまで変わらないレベルにできるはず。10分でも下の写真くらいにはできる。こだわりを持ってもっと細かく調整すれば、もっと近づけられるはず。

 

 

とはいえ、たしかにこのノスタルジックな感じは「夏の思い出」感をかなり強力にかもしだしていると思うし、言っていることはよく分かる。

ただ、「フィルム」=思い出や記憶、というのも、なんだかなぁ、と思って、ちょっとモヤモヤする。う〜ん。いや、「違う」とか反論したい訳ではないんだけど、なんだろう、写真が機材に還元されていく感じが嫌なのかもしれない。

デジタルで撮ろうが、「こういう写真にするんだ」という意志があれば、そういう写真にできるだろう、っていうのを僕が信じたいということなのかもしれない。

 

だいぶ話が逸れた。

とにかくこの写真は、イルカが全部違う形なのがめちゃくちゃイイ。それで、雲がイルカのいる辺りまでで終わっていて、そこから上ほぼ半分がすこーんと青空で抜けているのが気持ちいい。アングルや滴る水もあいまって跳躍感もあるし。右端五分の一くらいの空きが気になるけれど、これはイイ写真だなぁ〜、と思って見た。

 

それで、次の『Hello World...?』も、海、祭り、キャンプ、花火、という感じで、夏っぽいモチーフをガンガン撮ってる。そしてバンザイして海に飛び込んでいる写真がかなりイイ!

やっぱりアレかな、ワイワイしている写真の方が夏感があるのかな。「活気」は夏をテーマにするなら、けっこう効果的な要素なのかもしれない。

そして、『気ままに写真散歩』も、お祭りの見せ場的な写真。撮影者さんのベストショットも確かにベストショットという感じ。おじさんの何とも言えない、険しいわけでもニッコリしているわけでもない表情がいい感じ。

 

それから、トップ3以外でも、星、沖縄、夏休みに家族でお出かけ、とか、夏感のある写真が多い。(空が多すぎないかと思わないでもない)

んー、僕はあんまりランドスケープにはそこまで心惹かれないし(撮ってみたいとは思うが)、人がメインになるような写真もあまり好きではないので、自分の撮る写真とは傾向が違うなぁ、という感じで、見た。

 

と見ていって、最後の『かばのはこ』の写真は、けっこう好み。この写真に「夏」をそこまで感じるかと言われると、感じないが、コメントにもあるように、これは文章も込みで見る写真なのだろうと思う。

たしかに、バッと写真を見たときの清々しさみたいなものがあって、「おお」ってなる。そう、ゲリラ豪雨が上がった後のこの空は、僕もこの夏、何度か見たよ、という感慨を引き起こす。

やや鬱々とした文章の流れでこれを見ると、これがイイのだ。タイトルもおしゃれだし。

 

写真的に小うるさいことをいうと、個人的には、消失点の位置が微妙に左にずれている感じが解せないではある。もっと左に寄るか、真ん中になるとバランスが良くなる気がするけれど、でも、このエントリーの中ではやや不安定なこの感じがベストなのかもなぁ。

でも、何にしてもこの写真は好き。空もさることながら、人混みがエモーショナルに写る。2人きりから、1人になって、空の開放感と人混み。この撮影者さんは「綺麗だ」という以外に何を感じていたのかなぁと想像してしまう。

この写真の後、ちまちま内面を文章で書いたりしていないあたりも、記事として上手いよなぁ、とか、いろいろ勝手なことを思ったりした。ハッと感動して、ふっと我に返って周りを見回し、夏が終わろうとしている。カッコいい文章だなぁ。

 

うん。全然反省になっていない。

まあ、テーマをもっと意識しましょう、という感じかなぁ。僕に「夏」は無理かもしれないが、そんなこと言わずに、また機会があったら、今度はちゃんとテーマを意識して挑戦してみよう。

「活気」「イベント」「家族でお出かけ」「海」「青空」「花火」って感じかなぁ。

夏に撮ったからって、自動的に「夏」を感じる写真になるわけではないし、それはけっこうちゃんと意識して写真を選ばなければいけないということは今回分かった。