今週はじめ、2泊3日で八ヶ岳の麓に遊びに行ってきました。
同行者は、嫁さんと婆さん(嫁の母)です。
初日と3日目は、移動を含めて予定は立ったのですが、中日となる2日目をどうしようか?ということで、リサーチしたところ「富士見パノラマリゾート」を見つけました。
ここは、スキー場として開発された場所で、春から秋にかけては季節の花が咲いて、ハイキングにもってこいのところです。
そして、その行き着く先には「入笠山(にゅうかさやま)」という標高1955mの山があります。
1800m近くまではゴンドラで行けるので、実質、200mほどの登りで山頂に到着できるのです。
また、JRの駅から近いのもあって、2日目はそこで過ごそうとなりました。
富士見パノラマリゾート・八ヶ岳、入笠山トレッキング・すずらん群生地・すずらん群落地・花の宝庫・MTB・恋人の聖地
この話を婆さんにしたところ、「アタシ、行けるかなぁ?」との返事。
結構、不安そうな反応でした。
なのに、毎日、雨が降らなければ近所を2~3km散歩しているとか、週に3日は近くのプールに行って1時間ほど泳いでいるとか、7月には四国に旅行に行って金比羅さんの階段を昇りきったなど、体力自慢と言うか「大丈夫アピール」を始めたのですね。
これは、行くには行きたいけど、もし迷惑をかけるようなことがあったら、と悩んでいるんだろうなと思い、
「だったら、入笠山に登るかどうかは、その時に判断することにして、とりあえず当日は、そこに行きましょう。登るにしても、無理そうだったら途中でやめれば良いんだし」
と言うと、
「じゃあ、そうしようかしら」
で、決定となりました。
当日、電車とタクシーを乗り継ぎ、ゴンドラに乗って、まずは頂上駅に到着しました。
あいにくのお天気、視界はあまりよくなかったのですが、十分、高度を感じられました。
マウンテンバイクで山下りを楽しんでいる人たちも大勢います。
ゴンドラから見たサイクリングロードは、急な坂道で道幅も狭く、おまけに、すぐ脇は崖になっている場所もあり、メチャクチャ怖そうでした。
ゴンドラ山頂駅からジャリ道を登り、林道を少し下ると、「入笠湿原」が見えてきます。
おそらく、伐採のうえ整備したのでしょう、それなりの起伏はありますが、かなり広々とした場所に到着です。
ここにはたくさんの花々が咲き乱れている・・・はずなのですが、残念なことにあまり、咲いていないのです。
まったくゼロということではありません。
写真に収めれば、それなりに撮影はできます。
でもねぇ・・・、思っていたよりも全然、少ないんですよね。
本当の見ごろは、7月から8月の上旬あたりまでなのでしょう。
正直、がっかりしました。
ここはゆっくり過ごす場所でもないな、ということで先に進みます。
このあたりから、婆さんはだんだんと不機嫌になってきます。それなりに上り下りがあるので、疲れてきたのでしょうね。
日頃は、温厚で、愚痴も弱音もあまり言わない人なのですが、口調がきつくなってきたのです。
「ちょっと、ヤバイな」と思っていたところ、登山口にある山小屋に到着。
すると婆さんは、
「アタシはもう無理だから、あんたたちで登ってきなさい。ここで待っててあげるから」
と、ギブアップ宣言です。
山頂までのコースタイムは、往復で1時間程度ですが、さすがに婆さんを一人で待たせるのは可哀想だし、悪くなっている機嫌がもっと悪くなりそうなので、ここで引き返すことにしました。
帰り道は、記念撮影をしながら超ゆっくり進んでいったので、少しづつ機嫌も良くなり、山頂駅に戻ってソフトクリームを食べる頃には、すっかりいつもの婆さんに戻っておりました。
半分以上はリップサービスでしょうが、
「頂上までいけなくてごめんね。でも、あんなに高いところは初めてだから、楽しかった。ありがとう」と、言ってくれたので一安心しました。
もっとも、道中、嫁は婆さんが不機嫌になっているのを、あまり気にしていなかったのですね。
「大丈夫かな?」と聞いても、「大丈夫だよ。無理だと思ったら、自分から言うから放ってていいよ」と。
実の娘って、そういうもんなんですかね?
では、また。