細胞折って体内組織に近い立体構造に 再生医療など期待
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動物の細胞を「折り紙」のように折って立体的な形を作り出す研究で、異なる種類の細胞を同時に培養することで、より実際の体内組織に近い立体的な構造にすることに、北海道大学の研究者らが成功し、今後、薬品の試験や再生医療への活用が期待されています。
北海道大学の繁富香織特任准教授らは、外部から力を加えて、立体にすることが難しい動物の細胞を培養し、サイコロやサッカーボールのような立体的な形を作り出す研究を進めています。
研究では、折り紙の展開図のように折り目を入れたプレートの上で細胞を薄い膜状に培養し、細胞自身の縮まろうとする力を利用して折り目を曲げて立体的な形にしていきますが、この方法をさらに進めて、2種類の異なる細胞を同時に培養し、2つの層を持つ立体構造を作ることに成功したということです。
繁富特任准教授はこの成果を16日に札幌市の北海道大学で開かれた日本分析化学会で発表し、「生物の細胞は位置や形で機能が変わることもある。実際の体内組織に近い構造を作ることで、薬品の効果や安全性の試験をより正確に行うことができる」と説明しました。
また、折り方を変えることで管や袋のような形も作り出すことができることから、血管など中に空間がある組織や臓器の再生医療への応用も目指しているということです。
繁富特任准教授は「折り方やプレートの素材を工夫すれば、より複雑な構造を自律的に作ることもでき、応用できる分野は広い」と話しています。
研究では、折り紙の展開図のように折り目を入れたプレートの上で細胞を薄い膜状に培養し、細胞自身の縮まろうとする力を利用して折り目を曲げて立体的な形にしていきますが、この方法をさらに進めて、2種類の異なる細胞を同時に培養し、2つの層を持つ立体構造を作ることに成功したということです。
繁富特任准教授はこの成果を16日に札幌市の北海道大学で開かれた日本分析化学会で発表し、「生物の細胞は位置や形で機能が変わることもある。実際の体内組織に近い構造を作ることで、薬品の効果や安全性の試験をより正確に行うことができる」と説明しました。
また、折り方を変えることで管や袋のような形も作り出すことができることから、血管など中に空間がある組織や臓器の再生医療への応用も目指しているということです。
繁富特任准教授は「折り方やプレートの素材を工夫すれば、より複雑な構造を自律的に作ることもでき、応用できる分野は広い」と話しています。