転職先が決まったあとにやって来る試練
休みの合間を縫ってようやく決まった転職先。
それとともに終わる転職活動。
「っしゃきたぁぁぁぁぁ!」
そう思っていませんか?
僕にもそう思っていた時期がありました。
転職活動に打ち込んでいる間はついつい忘れてしまいがちですが、転職するという事は今まで働いてきた場所を退職する訳ですからその旨を上司に伝えなければなりません。
もしこれが、救いようのない程のブラック会社で、それだけでなく共に働く社員もゴミクズばかりであれば、1mmも臆する事なく、「辞めます!see you!」と声高らかに宣言できるのですが、そうでない場合もあります。
そうです。
会社に対して「情」が芽生えてしまっている場合ですね。
恩を仇で返すことに…とか。
自分が抜けて迷惑かけないだろうか…とかね。
1人抜けたくらいで、会社が回らなくなる訳がない事も分かっています。
ただ、少なからず今まで自分が行ってきた仕事は誰かの負担として降り注ぐわけです。
スーッと。
自分を必要と思ってくれている上司であれば必死に引き止めてくるでしょう。
それらを全て振り切って、
「転職王に俺はなる!」と言える度胸が必要になるわけなんですね。
そこで、具体的にある一例をご紹介させていただきますので、これから転職王になる方の参考になれば幸いです。
第一関門▶︎上司を呼び出す
まぁ大体の上司はこれだけで察すると思います。
「あ、やべぇ、こいつ辞める気や」とね。
しかし、呼び出す側となれば何と声を掛けて呼び出せば良いのかわからないですよね。
僕も非常に悩みました。
1人の時を見計らって声をかけるのか、社内メールで密かに連絡するのか。
現代らしくLINE(笑)で連絡するのか。
第一声がなかなか出ませんでしたが、僕は1人の時を見計らって声を掛けるをチョイスしました。
「え?なに?」と完全に察知した感じではありましたが、後日、時間をいただいて退職の旨をお伝えしました。
僕はこの段階ですでにゴールしたかの様な気持ちになっていましたが、そんなすんなりとは事は運びませんでした。
第二関門▶︎説得
時間を作ってもらい、誰にも聞かれない様にカフェに移動した僕たち。
ある程度予想はしていましたが、案の定引き止めが入りました。
上司「なんで?」
僕「他にやりたい事が見つかりました。」
上司「なに?」
僕「秘密です(笑)」
当然、円満退社を目指している訳なので、ネガティヴな事は口が裂けてもいいません。
サービス残業MAX!
お昼休憩なし!
薄給!
とは、絶対に言いません。
僕は素直に次にやりたい事が決まり、それができる会社の内定をいただいたので挑戦したいんです。
と、当たり障りのないことをお話ししました。
「そこまでやりたいのならウチの部署でもそれが出来る所へ移動させよう。」
などと、甘い言葉を吐いてきますが屈してはダメです。
退職するというのはそんな軽い気持ちではないのです。
考えて考え抜いた先の答えが現状なのです。
そもそも退職すると言われたから、希望の部署へというのは、僕個人の気持ちとしてもズルをした様な感じでとても嫌でした。
しかし、ここで僕の心をグッとした上司の一言がありました。
「この話は私の中だけで留める。だから部署移動したとしても誰にも君が辞めると言ったから移動になったとは、わからない様に自然な感じを演出する。だからもう少し頑張ってみないか?」
そこまで言ってくれるのかと、半泣きになりました。
「いや、しかし辞めると言った手前…」
といったやり取りを繰り広げラチがあかなくなりました。
ここまで言ってくれるのか…と、上司にこれ以上何も言えなくなってしまい、
「3日ほど考えてくれたまえ。」
と、この日に決着はつきませんでした。
第三関門▶︎持ち帰り
持ち帰って改めて考えたものの、やはり今の会社でこれ以上、自分のモチベーションを上げるのは不可能だと再度思いました。
そういった意味では、良くも悪くも「辞める」という決意を固めるには、ちょうど良い冷却期間になりましたよ。
そして、決意を固めた僕は再度、上司にキッパリと退職する旨をお伝えしました。
「そんな事言うなよ。」
という哀愁たっぷりの上司の表情と言葉に僕のガラスのハートはくだけ散る寸前だったと思います。
「わかった。ただ、私の判断では全てを決定する事ができない。また後日、私の上司と3人で話し合おう。」
この日はこれだけでサクッと終わりました。
第四関門▶︎さらに上の上司登場
3人でカフェへ移動。
もはや行きつけのカフェですよここは。
この時には上司は割と前向きに僕のこれからを応援してくれる感じでした。
そのさらに上司は威圧的で僕の苦手とするゴリゴリの実の能力者です。
タバコをすっぱぁぁぁぁと、吸いながら「なんで?」とまた何で攻撃を仕掛けてきました。
理由なんかこれまでに散々話しとるわボケナスが何も聞いてないんかハナクソ野郎、ミンチにするぞこの野郎と、思いながら同じ話を繰り返し説明しました。
しかし、あっさりと「分かった。」
「業績も良かったから残念だ。」と、軽くヨイショしてくれました。
ありがとう(にっこり)
この段階でおそらく、退職するという事はもう確定しているので、続いて言葉を発します。
僕は退職日について話しだしました。
第五関門▶︎再び説得
僕は一応希望日の2ヶ月前にこの話をしました。
労働規約書には退職は1ヶ月前までに申し出る事とあります。
僕の場合、引き継ぎなども結構ありましたが、1ヶ月もあればなんとか終わると考えていました。
会社が定めたルールは守ってますし、引き継ぎなどの期間も考慮した上でお話ししましたが、帰ってきた答えは、
「それは、無理。現状を知っているだろう?」というもの。
僕としてもこれまでお世話になった会社なので、できるだけ要望には応えたい。
僕「いつでしょうか?」
上司「来年の4月まで居てくれ。」
僕「ファッ」
それはいくらなんでも無理なお願いです。
半年以上あるやないか。
次の仕事の事もあるので、リアルにそれは難しかったのでキッパリとそれは無理です。
MAX期日はここです、という事を長々と説明し、在籍している間は全力でサポートもしますし、日々の業務も頑張りますのでという事で丸く収まったはずです。
というか会社の都合もあるでしょうが、僕にも僕の人生があります。
こう言うと失礼かも知れませんが、辞めると決めてる会社に対して、そんな時間の浪費をしていてはダメなんです。
ここまでやって大体完結
もしかしたら、まだ続く可能性もあります。
僕としては、ここまでで自分の希望と会社に合わせられる限界はしっかりお伝えしましたので多分もうないと思います(フラグ)
円満退社を目指していたので、このままいけば無事に円満退社できそうです。
ここまででも何度か書いていますが、良いか悪いかは置いておき、今までお世話になった会社です。
環境は僕には合いませんでしたが人はみんなとても素晴らしい方ばかりでした。
退職するからと「裏切り者」みたいになるのはスッキリしません。
重度の社畜の人は「自分だけ辞めやがって」とか思うかもしれませんが、そんな人はこちらも興味ないので「どうぞ、これからも会社の為に社畜頑張って下さいね」と思います。
一応、僕も目的があって転職をします。
なので、出来れば「頑張れ」と送り出してほしいという想いもありましたし、退職したからと無縁になるのではなく、どこかしらで繋がっていたいなーと思います。
話し合いで上司との間で退職する時期を含めてほぼ確定しましたが、まだ書類で貰ってないので完全決着とは行きません。
ここまでで、精神もすり減らし、メンタル的にもダウンしてしまい、挙げ句の果てに熱まで出るというガラスのハートでしたが、なんやかんや「退職活動」は順調に進んでいると思っています。
しかし、毎度毎度ですが、退職活動は転職活動よりもしんどいなと思いますね。
最後に
「偶然ではなく必然」
僕が心に置いている言葉です。
この会社で働くのも、一緒に働いたのも偶然ではなく必然だったのだと思えば無駄な事なんてないと思える魔法の言葉です。
僕はまだまだ苦手意識を持っていますが、何事も前向きに考えて行動するというのはとても大事な事です。
転職活動も大変ですし、転職が終わっても退職活動が待っています。
新しいところへ行ったら新人として一から学ばなければなりません。
転職って人生を左右するくらいの出来事だと思います。
今は割とカジュアルになったというか、一定年数毎に転職する人が増えてるとは言え、いざ、本気で転職活動をやってみると結構体力を使います。
ゴールは人それぞれの捉え方だと思いますが、転職先を決めて、キチンと現職を退職するまでが転職活動だと思っています。
これから転職する方。
これから退職する方。
個人的には退職活動の方がしんどいケースが多いと感じていますが、挫けずに前向きに頑張っていきましょう。
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